・種目の数がありすぎてどれだけやったらいいのか分からない
・筋トレはやればやるほど筋肉はつくのか?
・筋トレは何種目やれば効果的なのか?
この記事では、そんなお悩みを解決します!
筋トレをする時の適切な種目数を知っていますか?
筋トレはやればやるだけ筋肉はつくと思いがちですが、そうとも言い切れません。
色々な部位を鍛えたいと考えて、1日の種目数を増やしすぎると逆効果になってしまう可能性もあります。
そこで今回は、トレーニングの効果を最大限発揮したい方に向けて、筋トレの適切な種目数について解説します。
ぜひ参考にしてみてください。
もくじ
はじめに結論

結論から言いますと、各部位の筋トレでは種目数は最低限の方が効果が高いと実証されています。
極端に言えば足の筋トレならスクワットのみに絞った方が良いということになります。
筋トレで重要なことは適切な負荷のトレーニングを継続することです。
種目数を増やしすぎても逆効果になるので注意しましょう。
各部位ごとに2種目が目安

筋トレは各部位ごとに2種目で十分な効果を得ることができます。
少ないメニューでも、ターゲットとなる筋肉に効かせることができれば、筋肥大の効果は十分に期待できます。
腕のように部位によってはメニュー数を削ることが難しい部位もあるので、2〜4種目を目安にして、できる限り2種目に抑えましょう。
また、足と腹筋は1種目でもしっかり鍛えることが可能です。
週にどれぐらいの日数をトレーニングするか個人差はありますが、初心者の場合、週3日×1時間程度の筋トレを3ヶ月継続すれば筋トレの効果を実感できます。
1日に2〜5種目が目安

複数の部位を鍛える場合でも、1日に行う筋トレの種目数は最低でも2種目、多くても5種目に抑えましょう。
1種目にかかる時間は10〜15分ほどなので、長くても1時間程度にしておかないと、オーバーワークになる可能性が高いです。
また、疲労を感じた場合は無理をせず身体を休めることも重要です。
2種目で十分な理由

筋肉にたくさんの刺激を与えたいからといって、種目数が多すぎると逆効果になる可能性があります。
種目数を多くすることで、以下のようなデメリットが考えられます。
・種目をこなすこと自体が目標になる
・オーバーワークになる
・カタボリックが起こる
・筋タンパク合成が低下する
・単関節種目で追い込んでしまう
・トレーニング時間が増える
それぞれについて詳しく解説します。
種目をこなすこと自体が目標になる

筋トレにおいて大事なのは、鍛えたい部位を追い込み筋繊維を破壊することです。
しかし、種目数が多すぎると種目数をこなすことが目標となり、無意識に1つずつの負荷が弱くなる可能性があります。
2種目、3種目と進むごとに、1レップあたりの集中力や精度が曖昧になってきます。
結果として最後の方は、ただ数こなせばいいということになります。
筋トレにおける大事な要素は、回数でもなく重量でもなく精度(フォーム)です。
適当な1回を重ねたところで効率の良い筋トレではなくなってしまいます。
負荷が弱くなると筋トレの効果も弱くなるので、思ったように筋肥大ができません。
バランス良く筋肥大するために多くの種目を導入しているはずなのに、どれも中途半端になってしまうのは本末転倒です。
オーバーワークになる

オーバーワークになると、筋肉の合成反応よりもエネルギーとして筋肉を分解する分解反応の方が大きくなり、逆に筋肉が縮んでしまいます。
また神経系の疲労も蓄積し、長く続けると大きな怪我の原因にもなりかねません。
特に筋トレを始めたばかりの頃は、筋トレが楽しいからとやり過ぎてしまうことがありますが、基本的には101%の力を使うようにすれば筋肉は発達します。
筋肉に効かせて2種目行うだけで101%は十分満たすことができます。
元ボディビルダーの山本義徳さんが提唱している101理論では、自分の限界を少しでも超えることができたら、筋肥大するとされています。
そして、101以上の刺激を与えてもそれ以上の効果はないということです。
つまり、複数種目で同じ部位をトレーニングしても筋肥大にはつながらないのです。
カタボリックが起こる

長時間の筋トレで、エネルギーが不足すると体内に存在するアミノ酸が栄養として使われます。
すると、体内のアミノ酸濃度は低下してしまいます。
この時起こるアミノ酸濃度の低下を防ぐために、筋肉の分解が起こります。
このような作用のことをカタボリック(異化作用)と言います。
長時間の筋トレで体組織が分解され、壊されるという悲劇的なことが起きるのです。
筋タンパク合成が低下する

筋タンパク合成のプロセスに、mTORの活性→p70-S6キナーゼ1 (S6K1)が活発化→筋タンパク合成促進という流れがあります。
しかし、トレーニングボリュームを増やしすぎると、活性が落ちてしまいます。
つまり、筋タンパク合成があまり行われなくなるということを示した論文も存在します。
単関節種目で追い込んでしまう

複数種目を行っている人の多くは、単関節種目を併用しています。
筋トレには単関節種目と多関節種目があります。
その名の通りですが、単関節種目はアームカールのような一つの関節だけを動かす種目を示します。
多関節種目はベンチプレスやデッドリフトのように2つ以上の関節を動かす種目のことです。
単関節種目に比べて多関節種目は多くの筋肉を動員するため、同時に複数の筋肉を鍛えることができます。
また高重量を扱えるため、より高負荷トレーニングを行えます。
これらのことから、効率よく筋肉を発達させるためには多関節種目をメインで行うことが重要です。
しかし、複数種目行う人の多くは、前半に多関節種目を行って、後半の単関節種目で追い込みます。
つまり、重点的に追い込むべき多関節種目ではなく、非効率な単関節種目で追い込んでしまうということです。
トレーニング時間が増える

種目数が増えれば増えるほどトレーニング時間は伸びる傾向にあります。
トレーニング時間が伸びてしまう要因は下記の通りです。
・精神的疲労感があるので、長時間の休憩が必要になる
・器具待ち時間が発生しやすい
・種目数が増えることで総セット数が増える
基本的には筋トレは1時間以内に収めるように心がけましょう。
なぜなら、筋トレ時間が長くなるほど筋肉の分解反応が高まり、90分以内のゴールデンタイムに栄養補給しないと筋肉が付きづらくなるためです。
種目の絞り方

種目数が少なければ良いということですが、どの種目を選んで行うべきなのでしょうか?
1種目で済む部位もありますが、1種目では足りないところもあります。
まずは、基礎となる1つの種目を選びましょう。
その1つとは、筋トレBIG3と言われるトレーニングを主軸におくと良いでしょう。
・ベンチプレス
・デッドリフト
・スクワット
以上の3種目が筋トレBIG3です。
さらに部位ごとに細分化する場合は、それぞれに合った種目を選択します。
しかし、これだけでは微妙に足りないところが出てきます。
細かく言うと、
・ベンチプレス→大胸筋の上部
・デッドリフト→広背筋
・スクワット→下腿三頭筋
以上の部位への刺激が不足しています。
この刺激が不足した部位のトレーニングを他の種目で補うようにすると、全身をバランスよく鍛えることができます。
種目数を意識した部位別のおすすめメニュー

次に、種目数を意識した筋トレメニューを筋肉の部位別に紹介します。
全身をバランスよく鍛えることができるため、特に初心者の方はぜひ参考にしてみてください。
胸(大胸筋)

胸の筋肉は上部・中部・下部の3つに大きく分かれます。
それぞれの筋肉をバランス良く鍛えるなら、3種目のトレーニングを行いましょう。
メニューは下記の通りです。
・ダンベルプレス(ベンチプレス)
・インクラインダンベルフライ
・ディップス
胸全体を鍛えるトレーニングとして、ダンベルプレス(ベンチプレス)を取り入れましょう。
鍛えにくい上部を狙うインクラインダンベルフライと、下部を狙うディップスを組み合わせるとバランスの良いメニュー配分になります。
10〜12回×3セットを目安に行いましょう。
(さらに詳しい胸の筋トレについては、以下の記事も参考にしてみてください)
背中

背中の筋肉は大きく分けると広背筋・僧帽筋・脊柱起立筋の3つの筋肉があります。
これらの筋肉を鍛えるメニューは下記の通りです。
・チンニング(懸垂)
・デッドリフト
チンニングでは背筋全体を鍛えることが可能で、フォームを調整して効く部位を変えることもできます。
10回×3セットを目標にして、初心者は正しいフォームでできる限界の回数を行いましょう。
デッドリフトは、多関節種目で複数の筋肉を同時に鍛えることができるおすすめの種目です。
こちらも10回×3セットを目標にして、慣れるまでは無理のない重量設定で行いましょう。
(さらに詳しい背中の筋トレについては、以下の記事も参考にしてみてください)
上腕二頭筋

上腕二頭筋は力こぶができる部位の筋肉です。
上腕二頭筋を鍛えるメニューは下記の通りです。
・インクラインダンベルカール
インクラインダンベルカールは、上腕二頭筋の中でも特に力こぶの部分にあたる長頭にストレッチを加えて鍛えることができます。
また、ダンベルの重さで負荷を調整できるのもインクラインダンベルカールの特徴です。
上腕二頭筋をしっかり鍛える為には10〜12回×3セットずつ行いましょう。
正しいフォームで回数がこなせない場合は無理をせずに、まずはフォームを意識することが大切です。
(さらに詳しい上腕二頭筋の筋トレについては、以下の記事も参考にしてみてください)
上腕三頭筋

上腕三頭筋は腕の裏側の大きな筋肉です。
上腕三頭筋を鍛えるメニューは下記の通りです。
・スカルクラッシャー
・ディップス
スカルクラッシャーにはいくつか種類がありますが、ダンベルを使用したダンベルスカルクラッシャーから始めるのがおすすめです。
慣れてきた方は難易度の高いバーベルスカルクラッシャーにチャレンジして、効率よく筋肥大をしましょう。
頭上に重いものを通過させて行う種目なので、無理をせずに慣れるまでは5回ほどでも筋肥大が期待できます。
慣れてきた方は10回×3セットを目標にトレーニングを行いましょう。
ディップスは大胸筋下部にも刺激が入る種目なので、胸のトレーニングと同時に行うと効率よく鍛えることができます。
(さらに詳しい上腕三頭筋の筋トレについては、以下の記事も参考にしてみてください)
肩(三角筋)

肩は前部・中部・後部の3部位に分けることができます。
そのため、それぞれを狙った種目を取り入れると種目数が増えがちです。
肩を鍛えるメニューは下記の通りです。
・ショルダープレス
・サイドレイズ
・リアレイズ
肩は前部・中部・後部で筋肉の使われ方がほぼ独立しています。
そのため、前部・中部・後部をそれぞれの部位と考えれば、1部位につき1種目ということになります。
ショルダープレスで前部、サイドレイズで中部、リアレイズで後部を意識して鍛えましょう。
それぞれ15回×3セットを目安に繰り返しましょう。
(さらに詳しい肩の筋トレについては、以下の記事も参考にしてみてください)
足

足は身体の中でも筋肉が大きく、部位もたくさんあります。
大きく分けると大腿四頭筋・ハムストリング・内転筋・ふくらはぎの4つです。
足の筋肉を鍛えるメニューは下記の通りです。
・スクワット
・ブルガリアンスクワット
スクワットはバランスよく足の筋肉が鍛えられる多関節種目です。
余裕がある方は、お尻の筋肉にも刺激を与えることができるブルガリアンスクワットもメニューに取り入れてみましょう。
この2つを組み合わせれば、高負荷のトレーニングで下半身全体を鍛えることができます。
下半身は大きな筋肉が多いので、鍛えれば基礎代謝も向上し、より効率的に筋トレをすることができます。
(さらに詳しい足の筋トレについては、以下の記事も参考にしてみてください)
腹筋

腹筋は大きく分けて腹直筋・腹斜筋・腹横筋の3つがあります。
腹筋を鍛えるトレーニングはメニューは下記の通りです。
・クランチ
・腹筋ローラー
自重で行うクランチやプランクなどの腹筋を鍛える種目は、負荷が弱いという欠点がありますが、腹筋ローラーを活用することで腹筋に高い負荷を与えることができるのでおすすめです。
クランチは、20回×3セット。
腹筋ローラーは、膝をついて15×3セットを目安に行いましょう。
(さらに詳しい腹筋の筋トレについては、以下の記事も参考にしてみてください)
まとめ

今まで同じ部位で何種目も行ってきた人は、日々のトレーニングを振り返りダラダラと長時間やっていないか確認してみてください。
多くの人は長時間かつ何種目もトレーニングを行う際、無意識に手を抜いてしまっているはずです。
・一回のトレーニング時間が1時間半を超えている
・精神的に疲れてトレーニングに集中できていない
・トレーニングで扱う重量が伸びない
これらに当てはまる方は、種目数を2つに絞ってトレーニングを行ってみてください。
精神的に楽になるので、目の前のトレーニングを集中して行うことができ、トレーニングが楽しいと思うようになるでしょう。
筋肉への刺激をしっかりと意識して2種目でオールアウトをして、効率よく理想の身体を目指しましょう。
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