・運動不足を解消したいけれど時間がない
・ジムに行くのは面倒くさい
・せっかくやるなら一番効果のあるダイエットをしたい
この記事では、そんなお悩みを解決します!
短時間で負荷の高い運動を繰り返すトレーニング方法で、一般的な筋トレや有酸素運動よりも高い効果を得られると注目を集めている「HIIT(ヒット)」。
数分のあいだに複数の筋トレとインターバルを繰り返すことで、ダイエット効果や体力向上が期待できる運動方法ですが、確実に効果を得るためにも正しいやり方で実践したいところ。
そこで今回は、HIITの効果やメリットのほか、基本のトレーニング方法などについて解説します。
ぜひ参考にしてみてください。
HIITとは?

HIITとは、「High Intensity Interval Training(高強度インターバルトレーニング)」の略で、負荷の高い運動と小休憩を繰り返すトレーニング方法のこと。
限界まで身体を追い込むことで、常に脂肪が燃焼しやすい状態をキープし、体脂肪減少と筋肉増量効果を得るものです。
ジムやトレーナーによって多少の違いはあるものの、基本的なやり方は同じです。
「高強度の無酸素運動→軽めの有酸素運動(または休憩)を繰り返す」というもの。
例えば、20秒の高負荷運動と、10秒の休憩を1セットとし、8セット合計4分間行います。
全体のトレーニングが5分に満たないため、限られた時間の中でもできるトレーニングとして普段の生活に取り入れやすく、運動習慣のない方にもおすすめです。
また、トレーニングのメニューをカスタマイズできるので、自分の体力レベルや体調に合わせてトレーニング内容を選べるうえ、鍛えたい筋肉がある場合はその部位に特化した筋トレを組み込むことができます。
HIITの消費カロリーってどのくらい?

HIITの1回あたりのトレーニング時間は少ないもので4分間です。
4分間でHIITで消費できるカロリーは100kcalほど。
ジョギングを30分した時の消費カロリーは200〜280kcalと言われているため、一見HIITの消費カロリーが少ないように思われがちですが、4分間のうちインターバルが合計で1分20秒なので、動いてる時間はわずか2分40秒。
短い時間で、カロリーを消費したい方にはHIITはおすすめのトレーニングです。
HIITがおすすめな人とは?

HIITの最大の魅力は、何といっても短い時間で取り組めること。
仕事や趣味などで忙しいビジネスマンや、学校が忙しい学生、家事育児で自由な時間がとりづらい主婦など、「短時間のトレーニングで痩せたい!」という人には、そんな高強度インターバルトレーニングがおすすめ。
HIITがおすすめしない人とは?

HIITは、大きな負荷を筋肉にかけて鍛える方法です。
全体のトレーニング時間は4分という短さですが、身体にかかる負荷は一般的な筋トレよりも強いと言えます。
運動することに普段から慣れていないと怪我をしやすいため、体力がない高齢者や日常的に運動をしていない人には不向きです。
血圧が高いなどの健康に不安を抱えている人も、トレーニング中に不調になる可能性があるため、基本的にはおすすめしません。
HIITの10個の嬉しい効果とメリット

HIITの効果が得られるまでの期間は個人差があるものの、一般的には、1~3ヶ月といわれています。
ここからは、HIITを継続することで期待できる具体的な効果やメリットを見ていきましょう。
1.脂肪燃焼効果
2.基礎代謝の向上
3.アフターバーン効果
4.ミトコンドリアの増加
5.パフォーマンスの向上
6.持久力アップ
7.筋肉量の維持
8.メニューをカスタマイズできる
9.心臓の健康状態の改善
10.強い忍耐力がつく
それぞれについて詳しく解説します。
脂肪燃焼効果

HIITは、全身の大筋群に対してアプローチできるメニューが豊富で、有酸素運動と比べて約5~10倍以上の消費カロリーといわれています。
高負荷のトレーニングにより、筋肉中にある糖の消費につながるため、高い脂肪燃焼効果が期待できます。
基礎代謝の向上

さらに、HIITによって筋肉量が増加すれば、基礎代謝の向上も期待できます。
同じような活動量だったとしても、基礎代謝の高い人と低い人とでは、カロリー消費量に大きな違いが生まれるため、基礎代謝が高い人は太りにくく痩せやすい体質であると言えるでしょう。
それによって、カロリー消費や内臓脂肪の燃焼もしやすくなります。
アフターバーン効果

私たちの身体は、ハードな運動によって身体が酸素不足になったときに、酸素不足を補おうとしてより多くの酸素を消費します。
その結果、運動後の数時間は代謝が高い状態が続きます。
これが、「アフターバーン効果」です。
アフターバーン効果によって代謝の高い状態が続くと、通常よりも多くのカロリーが消費されるようになりますが、この状態は24~72時間ほど持続するとも言われています。
HIITを継続してアフターバーン効果を得ることで、太りにくく痩せやすい身体づくりにも役立ちます。
ミトコンドリアの増加

HIITを行うことにより、「ミトコンドリア」と呼ばれる糖や脂質をエネルギーに変換する器官が増えると言われています。
ミトコンドリアが少ない人よりも多い人の方が、効率的に糖や脂質をエネルギーに変換できるため太りにくく痩せやすい体質となります。
そのため、加齢とともに減少するミトコンドリアを活性化させることがダイエットの肝であると言っても過言ではありません。
パフォーマンスの向上

HIITにはアスリートのスピード、敏捷性、パワーを高める効果があることが研究で示されています。
これは、HIITによって心肺効率(酸素消費量の増加)や乳酸耐性の向上といった重要な生理学的適応が起こるからです。
たとえば、2016年に発表された無作為化比較試験では、HIITを5週間行った参加者の最大酸素摂取量(VO2 Max)が9%向上しました。
VO2 Maxは、エクササイズ中に身体がどれくらい効率的に酸素を使用できているかを表す指標。
競技中のパフォーマンス変化の70%は、VO2 Maxに起因することが研究で分かっており、VO2 Maxが高ければより速く効率的に走れます。
(参照:『Run Faster from the 5k to the Marathon』Brad Hudson, Matt Fitzgerald)
持久力アップ

先程もふれたように、短時間でハードなトレーニングを繰り返すHIITは、運動中に多くの酸素が必要です。
肺が酸素を効率的に身体へ取り入れようとするため、肺機能の活性化にもつながるでしょう。
また、血液中の酸素を全身に届けるために、心臓のはたらきも活性化されます。
このような心肺機能の向上によって、持久力アップも期待できるのです。
筋肉量の維持

脂肪を減らして筋肉を増やすことは、フィットネスに取り組む多くの人が掲げている目標です。
HIITに関して、エクササイズ初心者である肥満の若い男性を対象として、12週間かけて行われた研究試験で、参加者は平均2kgの脂肪を減らし、足の筋肉を0.4kgと胴体の筋肉を0.7kg増やすことに成功しました。
上級者にとって筋肉を増やすという目標においては、HIITは最善の方法ではないかもしれませんが、他の有酸素運動に比べて、HIITの方が筋肉を維持できることが分かっています。
(参照:『High-Intensity Intermittent Exercise and Fat Loss』Stephen H. Boutcher)
とりわけ脂肪を減らすことにおいてHIITは非常に有効な手段です。
筋肉量を減らすことなくダイエット効果を得たいなら、やはりHIITが最適と言えます。
他の低負荷や中負荷の持続的なトレーニングでは、脂肪量だけでなく筋肉量も減少する可能性があり、基礎代謝が低下しかねません。
より多くの筋肉を維持できれば、代謝がより活発になります。
つまり、HIITは脂肪を減らしながら筋肉を増強または維持したい人に最適なトレーニング方法なのです。
メニューをカスタマイズできる

HIITで取り組むトレーニングメニューは、自分でカスタマイズすることができるというメリットがあります。
個人の体力や身体の状態に合わせてトレーニングを選べる点や、特定の筋肉を鍛えたい場合はその部位に特化したトレーニングだけを組み合わせることができる点も魅力です。
心臓の健康状態の改善

高血圧の人はHIITによって、血圧と心拍数を下げることができるという研究結果があります。
また、血圧が正常な人にとっても、HIITは健康的な血流を維持するために役立ちます。
ある研究によると、HIITには心室拡大など心臓構造上の問題を改善する効果があることが分かりました。
これにより、心拍出量(1回の心拍で筋肉に送ることができる血液の量)が増加するため、心臓の健康状態を改善するためにHIITは効果的であるということが言えます。
強い忍耐力がつく

HIITのインターバルは、わずか10秒。
10秒のインターバルは、一般的な筋トレや有酸素運動ではほとんどありえない時間です。
そんなたった10秒の休憩を経て、次のトレーニングを始めるHIITは、身体が強くなっていくことはもちろん、精神力も非常に鍛えられます。
そんなHIITに慣れた時、きっとどんな逆境にも耐えられる精神力を手に入れられるでしょう。
正しいHIITトレーニングのやり方

HIITでは、4種のトレーニングを、1種目につき20秒間取り組んでいきます。
まずは、自分にとって負荷の高い筋トレを4種目選びましょう。
1種目終了するごとに、10秒間休憩します。
1周したら、同じようにもう1周し、計2周取り組みます。
トレーニング時間の合計は、たったの4分程度です。
また、トレーニング中は高い負荷を与え続けて効果を得るためにも、手を抜かずに全力で取り組むようにしましょう。
10秒間のインターバルでは完全に動きを止めて休むのではなく、軽くストレッチをしたり、ゆっくりステップを踏んだりして呼吸を整えます。
自宅でできる初心者向けのHIITトレーニングメニュー3選

こちらでは、自宅でできる初心者向けのHIITトレーニングメニューを3つ紹介していきます。
どのHIITトレーニングメニューでも共通して、1つ1つの種目を全力でやり切ることが大切です。
1.短時間で全身を引き締める最強HIITメニュー
2.女性におすすめの全身痩せHIITメニュー
3.これだけできれば必ず痩せるHIITメニュー
それぞれについて詳しく解説します。
短時間で全身を引き締める最強HIITメニュー
4分間のHIITトレーニング。
トレーニング時間があまり取れない方や、トレーニング初心者におすすめのメニューです。
スクワットが多めのHIITなので全身をバランスよく鍛えることが可能です。
ジャンプする種目がないので、マンションに住んでる方や深夜にトレーニングしたい方でも行うことができます。
各種目30秒で行い、10秒のインターバルを取りましょう。
女性におすすめの全身痩せHIITメニュー
12分間のHIITトレーニング。
お尻・脚・背中・腕・腹筋をバランスよく鍛えられ、前ももに効くトレーニングが少ないので、前ももがムキムキになりたくない女性におすすめです。
こちらもジャンプする種目がないので、マンションに住んでる方や深夜にトレーニングしたい方でもできます。
各種目20秒で行い、10秒のインターバルを取りましょう。
これだけできれば必ず痩せるHIITメニュー
HIITの中でも20分間という長い時間行うトレーニング。
トレーニング時間が長い分、脂肪燃焼効果も高いので絶対に痩せたい方におすすめです。
スクワットやバーピーなど全身を鍛えるメニューが多く入っているので、全身の筋肉をバランスよく鍛えることができます。
各種目30秒行うので少し長いですが、30秒のインターバルを取るのでメリハリをつけて取り組むことがトレーニングの効果を高めるコツです。
自宅でできる初心者向けのHIITトレーニング種目9選

こちらでは、自宅でできる初心者向けのHIITのトレーニング種目を9つ紹介します。
次のような種目を組み合わせて、ぜひチャレンジしてみてください。
1.膝つき腕立て伏せ
2.バーピー
3.もも上げトレーニング
4.スクワットジャンプ
5.バックランジ
6.マウンテンクライマー
7.ジャンピングジャック
8.バイシクルクランチ
9.プランク
それぞれについて詳しく解説します。
膝つき腕立て伏せ
上半身の筋肉を強化できる膝つき腕立て伏せ。
大胸筋や肩の三角筋前部、二の腕の上腕三頭筋などを鍛えるため、パソコン作業などで生じる肩こりを改善したり、女性だとバストアップの効果も期待できます。
誤った姿勢で行ってしまうと腰痛の原因となるので気をつけましょう。
1. うつぶせの状態で肩の下に手を置き、腕を伸ばして身体を持ち上げます。
膝は床につけたままにして、膝から胸、太もものラインが斜め一直線となるようにしましょう。
2. 息を吐きながらひじを曲げ、床につかないギリギリまで上半身を下げます。
3. 息を吸いながらひじを伸ばします。
4. 呼吸を止めないことを意識して、2〜3を20秒間繰り返しましょう。
バーピー
バーピーは、ジャンプと腕立て伏せを組み合わせたような動作が特徴的なトレーニングです。
全身を使うため、高い脂肪燃焼効果と心肺機能の向上が期待できます。
1. 足を閉じた状態で立ちます。
2. その場にしゃがみ、床に両手をつけましょう。
3. 両手をつけたまま軽く飛び上がり、その勢いで両足を後ろに伸ばしてつま先を床につけ、腕立て伏せのような状態になります。
4. 勢いをつけて両足を元の位置に戻します。
5. 膝を伸ばし、その場で高くジャンプしましょう。
その際、両腕もまっすぐ上に伸ばします。
6. 2~5を20秒間繰り返します。
慣れてきたら、動作のスピードを速めて回数を増やしましょう。
もも上げトレーニング
太ももの筋肉は、身体の中でも最も大きい筋肉。
鍛えることで代謝が大きくアップし、脂肪燃焼効果も高まります。
通常のもも上げトレーニングよりも負荷が大きい高速もも上げは、HIITにもおすすめです。
1. 背筋を伸ばして立ちます。
2. 両腕を前後に振りながら、左右交互に膝を高く上げましょう。
その際、太ももの高さが床と平行か、それよりも高くなるようにします。
3. 2を20秒間繰り返します。
このトレーニングは、太ももを上げる高さが胸に近いほど効果がアップします。
より負荷を大きくしたい場合は、太ももをしっかり上げるようにしましょう。
慣れてきたら、スピードアップするとさらに効果的です。
スクワットジャンプ
スクワットは太ももの筋肉や体幹を鍛えることができますが、ジャンプを加えることによってより運動量を高めることができます。
筋肉の中でも大きな部位の太ももを鍛えることによって代謝がアップし、効率的に痩せることができます。
フォームが乱れたまま行うと、膝や腰に負担をかけるため要注意。
1. 足を肩幅に開き、かかとを上げた状態でしゃがみ込みます。
2. 足先で地面を蹴り上げ、膝が伸びきるまでジャンプします。
3. 動作を繰り返します。
バックランジ
バックランジは、お尻や太ももを鍛えるトレーニングメニューです。
右足と左足を交互に後ろに下げることで、効率よく負荷をかけられます。
1. 両足を揃えて立ち、胸の前で両手を握ります。
2. 右膝を曲げながら大きく後ろに引きます。
3. つま先を床につけてから、右膝を床に近づけます。
4. お尻への刺激を意識します。
5. 右膝を伸ばしてセットポジションに戻ります。
さらに負荷をかけるなら、両手でダンベルを持ちながらバックランジを行うのもおすすめです。
ダンベルを使うときは、軽い重量から試してみましょう。
マウンテンクライマー
マウンテンクライマーは右足と左足をすばやく交互に入れ替えるトレーニングです。
体幹に力を入れながら下半身の大きな筋肉を動かし続けるので、高い脂肪燃焼効果が期待できます。
1. うつ伏せで両手を床につき、腕立て伏せの姿勢へ。
2. 片膝を胸に引きつけるように曲げ、前方につま先をつきます。
3. 蹴るようにして、左右の足の位置を入れ替えます。
ジャンピングジャック
ジャンピングジャックは、両手両足を大きく開きながらジャンプするだけのシンプルなトレーニングメニュー。
有酸素運動の一環として採用されており、脂肪燃焼効果や心肺機能の向上が望めます。
身体をほぐし、血流を促して体を温める準備体操のようなメニューで、体幹を鍛えるので身体全体が引き締まります。
1.両足をとじて背筋を伸ばしてまっすぐ立ち、両手は脱力して身体の横に置いておきます。
2.軽くジャンプしながら両足を開き、それと同時に両手を横に高くあげます。
3.素速く両手と両足を閉じながら、元の位置に着地します。
4.2~3をなるべく速く繰り返します。
バイシクルクランチ
バイシクルクランチは上半身をひねりながら腹筋運動をおこなうトレーニングで、腹直筋や腹斜筋などを鍛えられます。
疲労が溜まるとフォームが乱れやすいため、トレーニング初心者はゆっくりフォームを確認しながら実践しましょう。
1. 仰向けになります。
2. 両手を頭の後ろで組みます。
3. ふくらはぎが床と平行になるまで膝を上げます。
4. 左足を伸ばしながら右足を胸に引きつけて、左肘と右膝を近づけます。
5. 2~3秒間キープします。
6. 反対も同様の動きを繰り返します。
プランク
プランクは、うつ伏せになった状態で前腕と肘とつま先を地面につき、その姿勢をキープした状態で筋肉に刺激を与えるアイソメトリック運動。
腹直筋だけでなく、腹横筋などのインナーマッスル以外にも全身の筋肉に刺激を与えることができる種目です。
1. 両肘を床につけ、うつ伏せになります。
2. 腰を浮かせます。
3. 頭、背中全体、腰、かかとが一直線になるように意識します。
4. その姿勢のままキープ。
ほかにも、シャトルラン、なわとび、エアロバイク、ローイングなども定番の種目です。
HIITの効果を高める5つのポイント

HIITの効果を高める方法を知っておくことで、怪我を防いだり、より効率よくトレーニングができたりします。
なかなか効果が出なくて悩んでいる人や、HIITをこれから本格的に始めようと思っている人は、ぜひ参考にしてみてください。
1.トレーニング30分前には糖分を補給する
2.限界まで追い込む
3.定期的に休息日を設ける
4.自分に合ったメニューを組む
5.HIITの後はタンパク質を摂る
それぞれについて詳しく解説します。
トレーニング30分前には糖分を補給する

糖分は、トレーニング時に体内でエネルギーとして使われる成分です。
運動の強度が高くなればなるほど体内で使われる糖分の比率は上がります。
よってトレーニングの30分前までには糖分補給をしっかりしておきましょう。
糖分補給をすることで、長いトレーニング時間でもスタミナが持続しやすく、安定した運動が可能になります。
糖分が不足している状態だと筋肉を動かすためのエネルギーが備わっていないため、本来の強度まで追い込めず、筋肉への負荷が下がってしまいます。
また、筋トレの直前に糖分補給をすると、胃に溜まっている状態で激しく運動するため、気持ち悪くなったり、吐き気を催す原因になってしまいます。
よって、トレーニングの30分前までに、バナナなどの消化の良いもので糖質を摂るのがおすすめです。
限界まで追い込む

HIITは、最大心拍数を80~90%に高めた状態で行うことで最大限の効果を発揮します。
ランニングの心拍数が70~90%ですので、HIITの場合は3~5分間その状態をキープすることになります。
かなり息が上がるかもしれませんが、20秒間全力を出し尽くせるかどうかがHIITにおけるもっとも重要なポイントです。
初めに決めたメニューに身体が慣れてきて軽くこなせるようになってきたら、全力が出せるような負荷がかかる動きに変えていきましょう。
その結果、アフターバーン効果も見込めます。
定期的に休息日を設ける

早く結果を出したいという気持ちも分かりますが、疲労状態のままトレーニングを無理矢理続けると、最小限の効果しか得られず、怪我をする危険性もあるため注意しましょう。
HIITは特に、慣れていないうちは疲れやすいため、自分の体調に合わせて休息日を作るように意識しましょう。
HIITだけに限らず、トレーニングで結果を出すためには継続することが何よりも大切です。
疲れが残る場合は、1週間に1回でも問題ないので、無理のない程度に継続することを第一に考えましょう。
自分に合ったメニューを組む

HIITは、自分の好きなようにトレーニングメニューを組めるというメリットがあります。
できるだけ全身を鍛える運動を多く取り入れることが理想ですが、腕やお腹など鍛えたい部位が明確な人は、その箇所に集中したメニューに切り替えても良いでしょう。
また、足の筋肉痛がひどいときは上半身中心で組むことで、負荷を分散することも可能です。
怪我予防のためにも、HIITのトレーニング種目は豊富にしておきましょう。
HIITの後はタンパク質を摂る

筋肉はタンパク質で構成されているため、筋肉を効率よく鍛えるにはタンパク質を多く摂取することが大切です。
トレーニングを終えてから45分以内は、体内の栄養吸収率がアップするゴールデンタイムのため、激しいトレーニングによって筋肉に溜まった疲労を回復させると同時に、タンパク質の合成を促し、筋肉をより強化します。
タンパク質は肉や魚からも摂取できますが、より気軽に摂るにはプロテインがおすすめです。
HIITを取り入れる際の5つの注意点

HIITは、わずかな時間で心肺機能や持久力を高め、脂肪燃焼や筋肉量アップが期待できる画期的なトレーニング方法です。
ただし、適切な方法で行わないと辛いだけで効果が出ない、怪我をするといった問題が起こります。
こちらでは、HIITをする上で気をつけるべき5つの注意点を紹介します。
より効率的にトレーニングを行うためにチェックしておきましょう。
1.毎日やらない
2.空腹・満腹で行わない
3.食生活を見直す
4.ウォーミングアップとクールダウンをする
5.水分補給を忘れずに
それぞれについて詳しく解説します。
毎日やらない

HIITは、「超回復」の理論に基づいて頻度を設定しましょう。
超回復とは、トレーニングで傷ついた筋繊維が、以前よりも太くて強い状態に修復することです。
回復に要する時間は、一般的にトレーニング後から24~72時間です。
筋繊維が回復する前に高強度・高負荷のトレーニングをおこなうと、集中力の欠如や疲労の蓄積による怪我のリスクが高くなります。
つまり、トレーニングと休息のバランスが重要なのです。
運動経験の少ない初心者は週2~3日、トレーニング経験のある方は、週3~4日を目安に実践しましょう。
トレーニングを実践した翌日は休息日にするなど、無理なく続けられるスケジュールを立てるようにしましょう。
空腹・満腹で行わない

空腹時のトレーニングは、脂肪の代わりに筋肉を分解してエネルギーとして消費されてしまうことがあります。
反対に、満腹状態で行うと消化不良からくる吐き気などの原因になります。
よって、食事はHIITの1〜2時間前までには済ませておきましょう。
HIITの前の食事は、消化の良いものがおすすめです。
食生活を見直す

ダイエットやボディメイクを目指している方は、摂取カロリーと消費カロリーを見直しましょう。
HIITでカロリーを消費しても、高脂質だったり栄養が偏っていたりすると、余計な脂肪がついてしまいます。
筋肉量を増やして基礎代謝を上げるなら、筋肉の材料となるタンパク質を摂取しましょう。
タンパク質含有量の多い食品は、主に肉類・魚介類・卵・大豆製品などです。
タンパク質を摂取するだけでなく、主食・主菜・副菜など、バランスのよい食生活を心がけましょう。
ウォーミングアップとクールダウンをする

HIIT自体は短時間で集中的に行うトレーニングではありますが、ストレッチなどのウォーミングアップとクールダウンを怠ると、効果を得る前に怪我をしてしまう危険があります。
筋肉が固まっている状態や、体が冷えている状態でトレーニングをはじめると、肉離れを起こしたり捻挫をしたり、最悪の場合骨折などの怪我をしかねません。
トレーニングをはじめる前にはウォーミングアップとしてストレッチや軽い運動を行い、トレーニングが終わった後はクールダウンとしてストレッチに加えて軽めの有酸素運動を行うとより良いでしょう。
水分補給を忘れずに

4分という短時間のトレーニングだからと、いきなりHIITを始めてしまう人がいます。
しかし、いざトレーニングに入ると、息が上がるようなきつい動きを繰り返すため、予想以上にたくさんの汗をかきます。
また、筋肉には疲労がかなり溜まるため、回復のために体内の糖質や脂肪を大量に消費することで脱水症状を引き起こしやすくなります。
トレーニング前後の水分補給は忘れずに行いましょう。
まとめ

HIITは、有酸素運動と筋トレの効果を同時に得られる最強のトレーニング方法です。
1回4分という短いトレーニング時間や、週3~4日のトレーニングでダイエットやボディメイクができるとあって、忙しく毎日を過ごしている人に向いていると言えます。
効率的に痩せる方法を探している人や、高強度インターバルトレーニングに関心がある人は、この記事を参考に理想の身体を目指しましょう。
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