・ダーティーバルクについて知りたい
・なるべく早くバルクアップ(増量)をしたい
・ダーティーバルクをするにあたってメリットとデメリットを比較して検討したい
この記事ではそんなお悩みを解決します!
体重とともに筋肉を増やすことをバルクアップと言いますが、その中の1つの方法である「ダーティーバルク」は、オーバーカロリーな食事とハードなトレーニングを組み合わせるシンプルなボディメイク方法です。
食事制限の必要がなく、比較的短期間で大きな身体を目指せるので、挑戦してみたいと考えている方は多いでしょう。
とはいえ、ダーティーバルクには体脂肪が増えたり、身体に負担がかかったりというデメリットもあり、正しい知識を身に付けずに取り組むことはおすすめできません。
そこでこの記事では、以下の6つの項目について解説します。
・ダーティーバルクって何?
・その他のバルクアップ方法との違い
・ダーティーバルクのメリット・デメリット
・ダーティーバルクが向いている人の特徴4選
・ダーティーバルクの食事管理方法
・ダーティーバルクをするときに気をつけるべき4つの注意点
この記事を読み終えると、ダーティーバルクについての理解を深め、適切な増量方法で理想の身体を追い求めることができます。
ぜひ最後まで読んでみてください!
もくじ
ダーティーバルクって何?

ダーティーバルクについてまだ知らない方にも分かるように、バルクアップ(増量)とは何か、その中でもダーティーバルクというやり方について説明します。
バルクアップ(増量)とは?

バルクアップとは、簡単に言うと「体重とともに筋肉量を増やすこと」です。
単純に体重を増やすだけならとにかくカロリーを摂取して太れば良いだけですが、バルクアップは体脂肪をなるべく増やさずに、筋肉を大きくしていくことが目的です。
身体を大きくするポイントは大きく分けて3つあります。
1.トレーニング
2.休息
3.食事
バルクアップには、ダーティーバルクの他にリーンバルクとクリーンバルクがあり、この3種類には特に3番目の食事のとり方に大きな違いがあります。
ダーティーバルクとは?

ダーティーバルクとは、食べる食材や料理にこだわらずジャンクフードなども摂取して、とにかくオーバーカロリーを目指す「Dirty(=汚い)」バルクアップ方法と言われています。
ダーティーバルクは、ジャンクフードや揚げ物など、とにかく高カロリーなもの食べて体重を増やすため、食事内容に気を使わず気楽に行えるというメリットがあります。
カロリー摂取が比較的簡単なため、筋肉の成長スピードが早くなる可能性があるのも魅力です。
しかし、食事内容を気にしないため、体脂肪がつきやすく身体への負担が大きいというデメリットもあります。
好きなもの好きなだけ食べられる方法ですが、あくまで筋肉をつけるために行うものであり、タンパク質の摂取は欠かせません。
その他のバルクアップとの違い

先ほども言った通り、バルクアップには、ダーティーバルクの他にリーンバルクとクリーンバルクがあり、この3種類には「食事」に大きな違いがあります。
こちらでは、その違いについて説明します。
リーンバルク

リーンバルクとは、その名のとおり「Leanな(贅肉がなくて引き締まった)身体」を目指すため、クリーンバルクとは違って脂質だけでなく、摂取するカロリーを細かく制限して体脂肪を増やさずにバルクアップする方法です。
リーンバルクは、厳密なカロリー計算を行うため、シーズンを通して体重の変化が少なく、余計な脂肪がつくこともないので、理想の身体をキープし続けたい方におすすめです。
しかし、摂取カロリーを制限するために徹底した食事制限が必要で、決められたカロリーの中で栄養を意識した食事を取るのが難しいというデメリットもあります。
なかなか実践するには難しいので、リーンバルクをやる際には事前にしっかりとした知識と計画が必要になります。
クリーンバルク

クリーンバルクとは、その名の通り「クリーン=綺麗な」食事によって消費カロリーよりも多くのカロリーを摂取し、筋肉量と体重を増やしていく方法です。
具体的に言うと、ジャンクフードや高カロリーな食材など、体に負担がかかるものを避けることで脂質を抑えて、カロリーよりも栄養素を重視し、なるべく脂肪がつかないように増量を目指します。
リーンバルクと違って、摂取カロリーの制限や厳密な計算は行いません。
そのため、健康的な食材だとしても、食べすぎると筋肉だけでなく脂肪がつきます。
クリーンバルクは厳密なカロリー計算を行わないので、取り入れやすい方法でもあります。
めんどくさいことは苦手だが、体脂肪もあまり増やしたくないという方におすすめです。
3つのバルクアップ方法をまとめるとこのようになります。
バルクアップの種類 | カロリー制限 | 脂質制限 |
---|---|---|
リーンバルク | 有 | 有 |
クリーンバルク | 無 | 有 |
ダーティーバルク | 無 | 無 |
ダーティーバルクの4つのメリット

ダーティーバルクと他のバルクアップの違いを紹介しました。
こちらでは、ダーティーバルクを行う4つのメリットについて詳しく紹介しますので、参考にしてみてください。
1.好きなものを好きなだけ食べられる
2.短期間で身体を大きくできる
3.トレーニングで扱う重量が伸びやすい
4.継続しやすい
好きなものを好きなだけ食べられる

ダーティーバルクの食事管理方法は、摂取カロリーが消費カロリーを上回る「オーバーカロリー」を維持するだけなので、好きなものを好きなだけ食べることができます。
他のバルクアップ法である「リーンバルク」や「クリーンバルク」の場合は、カロリーや脂質をコントロールするための食事制限によるストレスがかかりやすいですが、ダーティーバルクならその心配がありません。
カロリーを制限して栄養のある食生活を送るには自炊が不可欠ですが、その必要もありません。
食べることが好きな人にとって、食事制限が不要であることは最大のメリットでしょう。
短期間で身体を大きくできる

ダーティーバルクは食事制限なしで栄養を摂取し続けるので、短期間で身体を大きくできることもメリットの1つです。
いくら筋トレをしても栄養が足りないと身体は大きくなりません。
その点、確実にオーバーカロリーをキープするダーティーバルクは、最短で筋肉量を増やせるバルクアップ方法なのです。
目的が筋肥大と体重増加なら初心者でも達成しやすく、身体は大きくしたいけど、あまり時間をかけたくないといった方におすすめの方法です。
トレーニングで扱う重量が伸びやすい

ダーティーバルクではオーバーカロリーで筋肉量が増えやすいので、自然とトレーニングで扱う重量も伸びていくことも大きなメリットの1つです。
筋トレの重量は目に見える成果として実感しやすく、重量が伸びれば筋トレが楽しくなってモチベーションも高まります。
継続しやすい

ダーティーバルクは食事管理が簡単で結果が目に見えやすく、継続しやすいのもメリットの1つです。
大抵のボディメイクは、栄養バランスやカロリーの計算、食事制限が欠かせません。
しかし、ダーティーバルクなら面倒な数値管理は必要なく、オーバーカロリーさえ意識すればOKです。
体重計にのって体重が減ってしまわないように気をつければいいだけなので、できるだけ気楽な方法でボディメイクしたい方は、まずはダーティーバルクに挑戦して無理なく継続してみてください。
ダーティーバルクの4つのデメリット

ダーティーバルクの良いところばかりを書いてきましたが、やはりデメリットもあります。
以下の4つのデメリットをよく考えたうえで、自分にあった方法なのかどうかを検討しましょう。
1.筋肉とともに体脂肪も増えてしまう
2.健康によくない
3.見た目が変わってしまう
4.減量が大変
筋肉とともに体脂肪も増えてしまう

ダーティーバルクはカロリーを気にせずに食事ができ、体重や筋肉が増えますが、同時に体脂肪もつきやすいというデメリットがあります。
ダーティーバルクによる増量分は、筋肉だけでなく脂肪も含まれていることを覚えておきましょう。
健康によくない

ダーティーバルクは、あまり健康的な食生活とは言えません。
オーバーカロリーをキープしようと思えば、かなりの量を食べなければならず、次々に入ってくる大量の食べ物を消化する際に、胃腸に多くの負担がかかることになります。
また、糖質や脂質もたくさん摂取するので、肌荒れ・ニキビ、便秘などの症状も引き起こしやすいと言われています。
栄養バランスが偏ったり、体脂肪が増えすぎたりした場合は、高脂血症や高血糖など生活習慣病にも注意しなければなりません。
ダーティーバルクは好きなものを食べられますが、できるだけ栄養バランスを意識して、普段よりも健康面に気を配りながら取り組んでいきましょう。
見た目が変わってしまう

ダーティーバルクでは筋肉と一緒に脂肪が増えるため、増量期の間は太った見た目になる場合があります。
もちろんただの肥満ではなく筋肉もついていますが、他人からは「太った」と見られてしまうかもしれません。
ダーティーバルクを行うには、そういう時期を避けては通れないということを認識する必要があります。
減量が大変

一般的にバルクアップで筋肉量を増やした後に身体を仕上げる際、筋肉と一緒についた脂肪を落とす「減量」の工程が待っています。
ダーティーバルクに取り組むと、筋肉量の増加と共に脂肪も増えるので、減量で大変な思いをする可能性があります。
また、急激に減量すれば筋肉も落ちてしまうため、ダーティーバルクで増やした体重を落とすためにはある程度の時間をかけて根気強く減量する必要があります。
体脂肪が増えた分だけ最後の減量はキツくなるので、覚悟して挑みましょう。
ダーティーバルクが向いている人の特徴4選

ダーティーバルクのメリット・デメリットを踏まえて、こちらではダーティーバルクが向いている人の特徴を4つ紹介します。
1.ガリガリ体型から脱却したい人
2.短期間で効果を得たい人
3.筋トレを継続してできる人
4.体重が武器になる競技のスポーツ選手
ご自身が向いているかどうか、チェックしてみてください。
ガリガリ体型から脱却したい人

ガリガリ体型から脱却したい人には、ダーティーバルクが向いています。
ガリガリ体型すなわち太りにくい人は、もともとの脂肪の量が少なく、筋トレをしても筋肥大効果が期待できません。
そのため、太れない人はまず食事の量や回数を増やして脂肪の増加を狙いましょう。
脂質を制限するクリーンバルクやカロリーを制限するリーンバルクよりも、筋トレの効果が期待できます。

私も、食べても太れないが口癖の栄養失調系ガリガリ体型でした。(元48kg)
どんなに太りにくい体質の人でもダーティーバルクで確実にバルクアップできる方法をまとめた記事はこちら
短期間で効果を得たい人

短期間で効果を得たい人にもおすすめです。
筋トレの効果は一朝一夕で得られるものではないので、どうしても時間がかかります。
効果が出るのに時間がかかれば筋トレをあきらめてしまいやすく、とくに初心者はこの傾向があります。
そこでダーティーバルクを取り入れることで、1か月も続けていれば、体重と筋肥大のバルクアップをすることができるので、比較的早く効果を実感できます。
筋トレの効果を待ちきれない人は、ダーティバルクを行うのがおすすめです。
筋トレを継続してできる人

継続してトレーニングを行うことができる方には、ダーティバルクはおすすめです。
筋肉を付けたいと思ってダーティーバルクを取り入れても、筋トレを継続できなければ脂肪がつく一方になってしまいます。
筋肉を付けるためには必ずトレーニングを行うことが必要なので、ダーティバルクをしている期間は好きなものを食べながら、決められたトレーニングを必ず行うようにしてください。
体重が武器になる競技のスポーツ選手

アスリートには、力を付けるための筋肥大と体重の増加が必要です。
特にラグビーやウェイトリフティングなど力が必要なスポーツであれば、体が大きく力がある方が有利にります。リーンバルクやクリーンバルクでも筋肥大や体重増加のバルクアップを狙うことができますが、ダーティバルクの方が理想の身体つきになる可能性が高いです。
パフォーマンスの向上のためダーティバルクを行うことがおすすめできます。
ダーティーバルクの食事管理方法

ダーティバルクの効果を得るためにも、やり方をしっかり確認しておくことが大切です。
ダーティバルクは「自由に食事を行うことができる」とはいえ、カロリー計算や食事内容はある程度注意しておくことが大事です。
1.メンテナンスカロリーを計算する
2.ダーティーバルク中のおすすめ食材
3.ダーティーバルクの食事例
どのような食事内容であればダーティバルクのバルクアップの効果が得られるのか、カロリー計算&食事例を紹介していきます。
メンテナンスカロリーを計算する

メンテナンスカロリーとは、体重が増えも減りもしない摂取カロリーのことです。
メンテナンスカロリーよりも多いカロリーを摂取→体重増加(増量)
メンテナンスカロリーよりも少ないカロリーを摂取→体重減少(減量)
ダーティーバルクの食事を管理するため、最低限摂取しないといけないメンテナンスカロリーがどれくらいなのかを正確に把握することから始めます。
メンテナンスカロリーは、
・性別
・年齢
・身長
・体重
・普段の運動量
などによって人それぞれ異なり、計算方法もいろいろあるのですが、わざわざややこしい計算をしなくてもこちらのサイトで必要事項を入力することで自動で計算してくれます。
例えば私の場合、
性別:男性
年齢:25歳
身長:174cm
体重:83kg
運動レベル:4.1週間に4~5回筋トレをする、それなりにハード
と入力すると、メンテナンスカロリーは3293.98kcalとなります。
これによって、私は毎日3293.98kcal以上を摂取することで理論上はバルクアップが可能ということがわかります。
ダーティーバルク中は好きなものを食べるだけでなく、筋肉量を維持・増加するために、最低限決められたタンパク質の量は摂取するようにしましょう。
ダーティーバルク中のおすすめ食材

高タンパク低脂質な食材としては、代表的なものは以下の食材です。
・鶏むね肉・ささみ
・牛赤身肉
・豚ヒレ肉
・羊肉
・サバ、イワシなど青魚
・タラ、サーモンなど白身魚
・大豆
・卵
・乳製品
ダーティーバルク中は、なるべくハイカロリーで消化しやすい食品を選ぶのがポイントです。
なぜなら、量とカロリーだけを意識した食事は胃腸に負担をかけてしまうからです。
油の多いジャンクフードや加工食品ばかり食べていると、消化不良を引き起こします。
基本的には何を食べても良いのですが、身体に負担をかけず、少ない量でも効率良くオーバーカロリーを目指すなら、食べる食品やメニュー選びにもこだわってみてください。
ダーティーバルクの食事例

ガリガリ体型の場合、筋トレよりも食事が苦痛になるため、質量が少なく消化に優しいハイカロリーな食材が有効になります。
ダーティーバルクの献立例を紹介しますので、参考にしてみてください。
ごはん | 食べ物 | カロリー(kcal) |
---|---|---|
朝 | オムレツ・肉団子・ごはん・味噌汁・納豆 | 915kcal |
間食 | プロテイン・バナナ | 200kcal |
昼 | ハンバーガー・フライドポテト・チキンナゲット・コーラ | 1315kcal |
間食 | プロテイン・サンドウィッチ | 315kcal |
夜 | ツナ缶・チキンステーキ・ごはん・味噌汁 | 735kcal |
夜食 | プロテイン・和菓子 | 350kcal |
| | 計:3830kcal |
糖質を摂取することも大事なので、ご飯や麺なども食べてエネルギーを取るようにしてください。
タンパク質は食事からだけでなく、プロテインを飲むこともおすすめです。
ダーティーバルクをするときに気をつけるべき4つの注意点

ダーティーバルクに取り組む際の注意点について、改めてまとめておきます。
簡単なバルクアップ方法ではありますが、失敗すると身体を壊すリスクもあるので、以下の注意点を確認してください。
1.筋肉はすぐには増えない
2.脂肪が増えすぎるとテストステロン値が下がる
3.減量期を定期的に設ける
4.体調が悪くなったら中止する
筋肉はすぐには増えない

どんなに筋トレを頑張って、食事管理を徹底して、睡眠をしっかり取っても1週間や1ヶ月でムキムキになれるわけではありません。
筋肉は筋トレを始めたての初心者の方が増えやすい傾向にありますが、筋肉の増加には限度があります。
一般的には筋トレ経験の少ない初心者ほど伸びしろが大きいので、「1ヶ月で2~3kg」、筋トレ経験の長い上級者の場合は「3ヶ月で2~3kg」が限界といわれています。
このように、筋肉は急激に増えるものではなくコツコツ増やしていくものです。この数値以上に体重が増えている場合は、 それは脂肪ですので食事の量や献立を少し変えてみるなど色々なアイデアを出してダイエットしてみましょう。
脂肪が増えすぎるとテストステロン値が下がる

筋肉増加に非常に大きな影響を及ぼす男性ホルモン「テストステロン」は、体脂肪が増えすぎると減少する傾向があります。
男女で筋肉の付き方に差があるのは、テストステロンの分泌量に差があるからで、テストステロン分泌量が減ると筋肥大にも悪影響となります。
肥満の方はテストステロン値が低いことが確認されており、ダーティーバルクでも太りすぎると逆に効率が悪くなるので要注意です。
男性の場合、体脂肪は上限でも25%を超えないようにしましょう。
減量期を定期的に設ける

ダーティーバルクで筋肉を増やした後に、最終的には脂肪を落として身体を絞り込みたい場合、減量期は定期的に設けるようにしましょう。
体脂肪が増えすぎると減らすのが大変になるため、ダーティーバルクの継続期間は最長でも半年程度に留めて、定期的にダイエット期間を設けたほうが健康の観点からもおすすめです。
しかし、身体の大きさがそのまま武器になる競技のアスリートの場合は例外となります。
体調が悪くなったら中止する

ダーティーバルクで身体を大きくするためにいつもと違う食事やトレーニングをすると身体が驚いて、体調を崩してしまう可能性があります。
体調がすぐれない時は無理をせず、ダーティーバルクバルクを中止しましょう。
また、ダーティーバルクが順調に行かない場合は、食材や量、食事のタイミングが合っていないことも考えられます。
そんな時はいつ何を食べるのが自分に合っているのかを試行錯誤しながらバルクアップを楽しんでください。
まとめ

最短で身体を大きくすることができるダーティーバルクの概要からそのメリット・デメリット、向いている人の特徴、食事管理方法、気をつけるべき注意点についてまとめました。
ダーティーバルクは初心者でも簡単に筋肉を増やしやすい反面、きちんとコントロールしなければ健康を害するリスクもあります。
正しい知識を身に付けて、効率良く理想の身体を追い求めましょう。
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