・トレーニングがマンネリ化してきた
・筋肥大を目的としてトレーニングをしたい
・短時間で効率よく効果的に筋肉を鍛えたい
この記事では、そんなお悩みを解決します!
「ディセンディングセット法」(descending pyramid system)はピラミッド法のバリエーションのひとつであり、ディンディング・ピラミッド(ドロップセット法)とも呼ばれるトレーニングメソッドです。
筋繊維に強力な刺激を与えられることから、最大筋力の向上よりも筋肥大効果が高いメソッドとされており、筋肥大を目的にトレーニングを行う方におすすめのセット法です。
今回は、そんなディセンディングセット法の概要やメリット・デメリット、メニューの組み方、行う際の注意点について解説していきます。
ぜひ、参考にしてみてください。
もくじ
ディセンディングセット法とは?

「ディセンディングセット法」(ウエイトリダクション法)とは、ダンベルやバーベルなどフリーウエイトトレーニングや、ウエイトスタック式マシンでのマシントレーニングなど、素早く設定重量を変更可能な器具を使って、セットを重ねるごとに負荷や重量を落として、軽くしていくトレーニング方法で、特に筋肥大効果が高いトレーニングメソッドとして知られています。
ディセンディングセット法の実施方法は、最終セットの限界レップの後に、素早く設定重量を70%前後に落として、そこから連続して(休憩を入れずに)さらに4レップ前後を追加で挙上するというものです。
古くは、元プロボディービル世界チャンピオン(ミスター・オリンピア)としても有名な俳優であるアーノルド・シュワルツネガー氏も好んで行ったトレーニングメソッドとして、有名なトレーニング方法です。
ピラミッドセット法の後半部分だけを切り取ったバリエーションで、ピラミッドセット法の前半部分を切りとり、最大筋力の向上に最適化したアセンディングセット法とは対照的なメソッドで、主に筋肥大に有効であるとされています。
逆に、最大筋力の向上を目指すのであればアセンディングセット法を活用することをおすすめします。
セット法とは?

「セット法」は、筋トレの際に筋肉にかかる負荷を大きくするためのテクニックで、バリエーション豊富なセット法が存在します。
セットごとに負荷や種目を変えるやり方のため、筋肉に多様な刺激が与えられて、効率よく発達させられるのが共通の特徴です。
また、プログラムに変化がつくことによって、マンネリ化しにくく、筋トレに対するモチベーションが向上しやすい点もメリットとして挙げられます。
自分のレベルや目的に合ったセット法のトレーニングを実践することで、筋トレの効果アップを狙いましょう。
ディセンディングセット法のメリット

ディセンディングセット法のメリットは大きく分けて2つあります。
1.筋肥大に効果的
2.短時間で追い込める
それぞれについて詳しく解説します。
筋肥大に効果的

ディセンディングセット法を行ったときに得られる最大のメリットは、筋肥大の効果が高いということです。
ディセンディングセット法を筋トレに取り入れると、力を出し切るオールアウトと筋肉を肥大させるパンプアップという短期的な効果を得ることができます。
それだけではなく、筋肉をしっかりと追い込むことで「成長ホルモン」を分泌させて筋肥大を狙うという長期的な効果も期待できるのです。
このことから、プロのフィジーカーやボディビルダーもディセンディングセット法を取り入れています。
レジスタンストレーニングの主働筋に対する効果について、高負荷条件では最大筋力に、低負荷条件では筋持久力に対する効果が高く、これらを組み合わせたドロップセット条件ではより短いトレーニング時間で筋力と筋持久力を同時に向上させる。
さらにいずれの条件においても、主働筋と協働筋のいずれでも肥大を引き起こすことが示唆された。
(参照:順天堂大学スポーツ健康科学研究第9巻『レジスタンストレーニングにおける負荷の違いが協働筋の筋肥大効果に及ぼす影響』)
上記の論文では、筋肥大にはディセンディングセット法(ドロップセット法)が効果的だという結論に至りました。
短時間で追い込める

ディセンディングセット法では、短時間で(1セットで)完全に筋肉を追い込むことができるので、通常のトレーニングのように数多くのセットを積み重ねる必要はなく、1種目につき3セットも行えば十分にオールアウトできます。
また、インターバルを短く設定するため、トレーニング時間を短くすることができます。
トレーニング時間を短くすることで、筋肉を分解するホルモン「コルチゾール」の分泌を抑えることができるので、筋肥大が目的の方には相乗効果があるといえます。
そのため、トレーニングにあまり時間がとれない方におすすめのセット法です。
ディセンディングセット法のデメリット

以下のデメリットを理解したうえで、メニューに取り入れるかどうかを検討しましょう。
1.重量変更に手間がかかる
2.重量設定が難しい
それぞれについて詳しく解説します。
重量変更に手間がかかる

ディセンディングセット法のデメリットとしては、フリーウエイトトレーニングの場合は、プレートの付け替えに時間がかかってしまうことです。
この問題は、補助者をつける(バーベルの場合)、複数のダンベルをあらかじめ用意しておく(ダンベルの場合)などの対策をすることでクリアできます。
ジムでトレーニングを行っている場合は、混み具合や器具の都合上、迅速な重量変更が難しい場合があるので、あらかじめ環境をチェックしておきましょう。
重量設定が難しい

効果的に行うためには、トレーニングを行う前に重量設定の計画を立ててから行う必要があります。
トレーニング中に次の重量に迷わないように気をつけましょう。
特に疲労が溜まってくると、考えている余裕が無くなるので注意が必要です。
ディセンディングセット法の組み方

ディセンディングセット法は、少しづつ負荷を軽くしながら追い込んでいくというイメージを持って取り組んでいきましょう。
数値を具体化出来れば最も良いですが、その時その時で筋力の状態や精神状態も違うため、その日の筋力の調子を観察しながらベストのポテンシャルを発揮するようにするのが良いでしょう。
・1セット目:MAX重量の80%を限界まで
・2セット目:MAX重量の70%を限界まで
・3セット目:MAX重量の60%を限界まで
・4セット目:MAX重量の50%を限界まで
また、効果を最大化させるためには、各セットの間の休憩は30秒〜40秒ほどで、極力インターバルを取らないよう意識しつつ、筋肉が完全に回復しない状態で次セットにトライすることもポイントです。
ベンチプレス100kg×10レップが限界と仮定した場合のディセンディングセット法の具体例は下記の通りです。
・1セット目:100kg×10レップ(限界まで)
・2セット目:100kg×7~8レップ(限界まで)
・3セット目:100kg×5~6レップ(限界まで)
↓
重量変更しインターバルなしですぐ
↓
70kg×4~5レップ(限界まで)
※なお、重量を減らす際のウエイトの設定は、今行っているセット重量の60〜70%です。
Max重量の60〜70%ではないので、間違えないように注意しましょう。
ディセンディングセット法を行う際の注意点

ディセンディングセット法は、もう挙上できないというオールアウトするところまで毎回追い込んでいくことが大切です。
注意点に気をつけて、メニューに取り入れるようにしましょう。
1.筋トレ初心者は十分注意すること
2.アイソレート種目から取り入れる
それぞれについて詳しく解説します。
筋トレ初心者は十分注意すること

ディセンディングセット法は、トレーニングの最後にはオールアウトすることが必至です。
筋トレ初心者の場合、ベンチプレスなどで行うと危険なので、補助をつけてサポートしてもらうか、限界の一歩手前で止めるなど加減しつつ行なっていくのが良いでしょう。
アイソレート種目から取り入れる

ディセンディングセット法は、とても強度の高いトレーニングとなります。
コンパウンド種目1はオーバートレーニングになりがちなので、最初はアイソレート種目2で行うことをおすすめします。
まとめ

今回は、筋肥大に有効なトレーニング方法としてディセンディングセット法について解説しました。
ディセンディングセット法は、パンプアップした感触を掴みやすいトレーニングメソッドです。
しっかりと追い込めた時の爽快感は最高なので、ぜひディセンディングセット法を活用して鍛えたい部位を追い込んでいきましょう!
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