・体脂肪率がなかなか下がらない
・体重が減りにくい
・効率よく効果的に痩せたい
この記事では、そんなお悩みを解決します!
ダイエットを成功させるうえで、重要なポイントとなるのが「基礎代謝」です。
基礎代謝とは、一体どのようなものなのでしょうか。
また、どうすれば基礎代謝を上げることができるのでしょうか。
この記事では、ダイエットを成功させるために抑えておきたい、基礎代謝や痩せやすい身体作りのコツについて解説します。
ぜひ参考にしてみてください。
基礎代謝とは?

基礎代謝とは、人間が生命活動を行うために最低限必要になるエネルギーのことです。
人間は微動だにせず横になっているだけでも、心臓を動かしたり呼吸を繰り返したりするなど、身体の内側ではさまざまなエネルギーが使われています。
つまり何もせずただじっとしていたり、寝ていたりするときでも基礎代謝は行われているのです。

1日の総消費エネルギーの約60%〜70%が基礎代謝、残りの約20~30%は生活活動代謝、約10%が食事誘発性熱産生です。(参照:e-ヘルスネット.厚生労働省.身体活動とエネルギー代謝)
生活活動代謝は、身体を動かすことで消費するカロリーのことで、運動もここに含まれます。
食事誘発性熱産生は、食事をしているときに生み出される熱エネルギーにことで、食べているときにもカロリーは多少ですが消費されています。
この内訳を見ても、いかに基礎代謝がカロリー消費において重要かということが分かります。
基礎代謝の中で、最もエネルギーを消費するのが筋肉です。(参照:e-ヘルスネット 厚生労働省「加齢とエネルギー代謝」)
筋肉を鍛えて筋肉量を増やすと、基礎代謝で消費するエネルギー量が増えるので、太りにくく痩せやすい身体になります。
これが、ダイエットで基礎代謝が重要と言われる理由です。
加齢とともに低下していく基礎代謝ですが、健康的な生活習慣や適度な運動を実践することで、代謝を維持することができます。
高い基礎代謝をキープできれば、体温が高く保たれて血流も良くなるため、老廃物を排出しやすく、すっきりとした体形を維持できるようになるでしょう。
体調不良になりにくい、健康的な身体づくりにも効果的です。
年齢や生活習慣、筋肉量などによっても異なりますが、基礎代謝の目安としては男性が1,520kcal/日、女性が1,140kcal/日です。(参照:e-ヘルスネット 厚生労働省「加齢とエネルギー代謝」)
基礎代謝が下がる原因と身体への影響

基礎代謝はさまざまな要因によって、下がることがあります。
なぜ基礎代謝は下がるのでしょうか。
またその場合、身体にどのような影響が及ぶのでしょうか。
1.生活習慣
2.加齢
3.筋肉量の低下
4.自律神経の乱れ
5.基礎代謝が低下するデメリット
それぞれについて詳しく解説します。
生活習慣

加齢

基礎代謝の低下を招くとされる大きな原因の一つが、「加齢」です。
基礎代謝は、およそ10年で1〜3%程度減少し、特に男性での減少率が大きいとされています。
ただし、ずっと一定の割合で減少するのではなく、男性では40代、女性では50代に大きく減少する傾向があります。
女性の場合、50代に大きく減少するのは、閉経後に除脂肪組織が減少するためだと考えられています。
人は加齢によって筋肉量が低下し、肥満者が増えやすくなります。
肥満は生活習慣病を招く要因にもなり得るため、注意が必要です。
筋肉量の低下

理想のプロポーションに近づくために、ダイエットに励む人も多くいます。
その中には、過度な食事制限によるダイエットを行っている人もいるでしょう。
しかし、無理なダイエットは、体重だけではなく筋肉量まで落としてしまう原因につながります。
身体は取り込むカロリーが不足すると、その代わりとして筋肉を分解しようとするのです。
その結果、筋肉が分解され基礎代謝が落ちてしまうリスクがあります。
食事制限で一時的に体重が落ちたとしても、筋肉が分解されて基礎代謝が落ちるため、痩せにくく太りやすい身体になってしまいます。
自律神経の乱れ

現代人は、仕事や育児などに追われ、不規則な生活を送る人も少なくありません。
こうした不規則な生活は自律神経の乱れを招く原因につながります。
自律神経が乱れると、基礎代謝が下がってしまう可能性があるため注意しましょう。
また、生活習慣の乱れは基礎代謝の低下だけでなく、生活習慣病などの病気のリスクも高めてしまいます。
基礎代謝が低下するデメリット

基礎代謝が低下すると、身体に取り込んだ栄養をエネルギーに変える働きが鈍くなるといわれています。
するとうまくエネルギーに変えられなかった栄養が身体に蓄積され、やがて「脂肪」になる原因につながるのです。
基礎代謝が低いままの状態が続くと、太りやすく痩せにくい身体を招く要因となるため注意しましょう。
効率的にダイエットを成功させるためには、「基礎代謝を上げる」ことがキーポイントとなります。
基礎代謝を上げるメリット

先にも軽く述べましたが、基礎代謝を上げることはダイエットに効果的です。
こちらでは、基礎代謝を上げることによるメリットをいくつか紹介します。
1.ダイエットに効果的
2.免疫力の向上
3.身体のコリや冷えの緩和
4.美肌効果
5.自律神経が整う
それぞれについて詳しく解説します。
ダイエットに効果的

再三述べているように、基礎代謝を上げることはダイエットに効果的というメリットがあります。
運動するともちろんエネルギーが消費されるのですが、基礎代謝が高いということは、普段の生活をしていてもエネルギー消費量が多いということ。
家でじっとしていたり、座って仕事をしていたりする間もエネルギーが消費されるのであれば、とても嬉しいですよね。
また基礎代謝が高いということは痩せやすい体質になっているということですので、ダイエットした時にリバウンドしづらいとも言われています。
極端な食事制限などを行うと一旦は体重が減るかもしれませんが、基礎代謝も下がってしまうと結局消費できるカロリーの量も減ってしまいます。
そのため、食事量を戻すと結局摂取カロリーが消費カロリーを上回ってしまい、リバウンドしてしまうのです。
ダイエットを効率良く行うためには、まずは基礎代謝を上げて、普段の生活をしている中でもしっかりとカロリーを消費できるような身体づくりから始めましょう。
免疫力の向上

基礎代謝が上がると筋肉の活動量が増えることで、体温が高くなると言われています。
体温が上がることによってリンパ球が活性化し、細菌やウィルスの侵入をブロックして風邪を引きにくくなることが期待できます。(参照:河野 一郎「運動と免疫.体力科学」1992年 41巻2号 39-146)
身体のコリや冷えの緩和

基礎代謝が高くなると、血流が良くなり身体のコリや冷えの緩和につながります。
身体のコリや冷えは、姿勢が悪かったり、長時間同じ姿勢でいることで周囲の血流が滞ってしまうことが主な原因。
基礎代謝が高いと血行が良くなることから冷え性、肩こり・腰痛、生理痛の改善にも効果が期待できると言われています。(参照:山王丸 靖子ら「若年女性の冷えと食および生活習慣との関連」日本食生活学会誌 2016年 26巻4号 197-204)
美肌効果

基礎代謝が高いことは美肌作りにもつながります。
先述の通り、基礎代謝が高いと血流が良くなります。
血流が良くなると、全身に酸素や栄養が届きやすくなるため、細胞の生まれ変わりが活発になり、健康的な肌を保つことにつながるのです。
また、基礎代謝が高いと、肌トラブルの原因にもなる体内の老廃物がスムーズに排出されるため、美肌作りに役立ちます。
自律神経が整う

基礎代謝が上がり、血行が良くなったり体温が上がると、自律神経が整いやすくなります。
自律神経とは、内臓や血管などの働きをコントロールして、体内の環境を整えてくれる神経のこと。
自律神経が乱れると、不安や緊張を感じやすくなったり、倦怠感、頭痛、胃の痛みなど、心にも身体にもさまざまな不調が表れやすくなります。
基礎代謝が高く自律神経が整いやすくなることで、自律神経の乱れによる心と身体の不調を防ぐことにつながります。
基礎代謝を上げる方法

痩せやすい身体を目指すためには、基礎代謝を上げることが重要になります。
とはいえ「どのようにして基礎代謝を上げればいいのかわからない」という人もいるでしょう。
日常生活の中で、いくつかのポイントを意識することによって、基礎代謝を高める効果が期待できます。
1.運動による筋肉量の増加
2.食生活の改善による内臓の活発化
3.脳への刺激を与える
4.身体を温める
5.水分をしっかりとる
6.漢方薬の活用
きちんとポイントを押さえて、基礎代謝アップを目指しましょう。
運動による筋肉量の増加

基礎代謝を上げるために、欠かせないのが筋肉量を増やすことです。
基礎代謝を上げたりその状態を維持したりするためには、筋肉量を増加させる必要があります。
筋肉量を増やすために、効果的な方法が「運動」です。
日々の生活で適度な運動を取り入れると、効果的に筋肉量を増やすことができます。
筋トレ

運動の中でも、「筋トレ」は誰でも気軽に始めやすい、ハードルの低さが魅力です。
短時間行うだけでも、無理なく筋肉を鍛えられます。
効率よく筋肉量を増やして基礎代謝を上げるには、大きい筋肉を鍛えるのがポイント。
・お尻
・太もも
・背中
などの大きな筋肉を使ったトレーニングを行いましょう。
一度に広い範囲の筋肉を鍛えることができるので、効率よく全体の筋肉量アップにつながり、基礎代謝の向上が期待できます。
おすすめはスクワット。
しゃがんで立ち上がる動作を繰り返すだけの簡単トレーニングですが、お尻や太ももなどの下半身を中心に、お腹や背中など、全身の筋肉をバランスよく鍛えることができます。
下半身の筋肉には、血流を促進させるポンプのような役割があり、一度にたくさんの筋肉を鍛えられるので、より効率よく筋肉量を増やして基礎代謝アップにつながります。
最も重要なのは、筋トレを継続するということです。
筋トレを続けるコツは、「正しいフォームで行うこと」「慣れてきたら少しずつ負荷や回数を増やすこと」などが挙げられます。
慣れないうちから無理に筋トレをすると、精神的にも肉体的にも大きな負担になってしまうおそれがあります。
自分にできる無理のない範囲で、少しずつ実践できるよう心がけましょう。
もともと年齢とともに筋肉も基礎代謝も落ちて行く傾向があるため、定期的なトレーニングを習慣化しましょう。
有酸素運動

また、「有酸素運動」の実践もおすすめです。
ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動は、基礎代謝がアップし、血流の改善や脂肪の燃焼を促してくれます。
有酸素運動を行う際は、息切れしないように意識することがポイントです。
早歩きのようなイメージで、呼吸が乱れず会話ができるような状態を維持しましょう。
こうした早歩き程度のスピードであれば、毎日の通勤・通学のついでに運動を済ませることができます。
最寄り駅まで自転車ではなく徒歩で行く、一つ手前の駅を使うなどの工夫を行うのも良いでしょう。
腹式呼吸

さらに、「腹式呼吸」をマスターするとインナーマッスルが鍛えられ、基礎代謝アップを期待できます。
腹式呼吸の基本的なやり方は、おなかを膨らませるように意識してゆっくりと鼻から息を吸います。
続けてお腹をへこませながら、ゆっくりと口から息を吐き出しましょう。
息を吐くときは、吸うときよりも時間をかけて行うことがポイントです。
電車での移動中や自宅でテレビを見ているときなど、空いた時間でインナーマッスルを鍛えられます。
こうした日々の小さな取り組みが、基礎代謝を上げるためにとても重要なのです。
ストレッチ

「ストレッチ」には、自律神経を整える作用があります。
自律神経の乱れは低体温の原因になり、低体温になると基礎代謝は下がります。
朝起きたら、朝日を浴びながらストレッチをすると、交感神経が優位になり、代謝が上がりやすくなります。
基礎代謝を上げるストレッチとして、股関節をほぐすストレッチがおすすめです。
股関節は上半身と下半身をつなぐ大事な関節です。
リンパも集中しているので老廃物も溜まりやすいため、しっかりストレッチして効果的に代謝を上げましょう。
お風呂の後など身体が温まっている状態で行うことで、更に代謝アップ効果が促せます。
食生活の改善による内臓の活発化

「腸」は、身体にとって非常に重要な臓器として知られています。
食生活の乱れによって腸内環境が乱れると、基礎代謝の低下や便秘といったさまざまな影響が出る可能性があります。
バランスの良い食生活を意識すると、腸内環境が整って内臓が活発化し基礎代謝のアップが見込めます。
そのため、栄養バランスに気をつけて食事をとることを心がけましょう。
基礎代謝を上げる食べ物は、大きく分けて次の4つに分けられます。
1.身体を温めて内臓の働きを良くする食べ物
2.筋肉の材料となり、脂肪燃焼効果が高い食べ物
3.代謝の働きをサポートする食べ物
4.腸内環境を整える食べ物
それぞれのおすすめ食材を見てみましょう。
身体を温めて内臓の働きを良くする食べ物

体温が1度上昇すると、代謝量は13%上昇するといわれています。
そのため、食べ物から身体を温めることも、効果が期待できます。
身体を温める食べ物には、2つの特徴があります。
一つは、「土の中で育った食べ物」、もう一つは「冬が旬の食べ物」です。
根菜類や芋類といった土の中で育った食べ物が身体を温めるのは、水分が少なくてビタミンEが豊富に含まれているからであると考えられています。
ビタミンEには血行を良くする働きがあるので、血の巡りを良くして体温を上げてくれることが期待できます。
具体的には下記のような食材です。
・ニンジン
・カボチャ
・ネギ
・山芋
・生姜
・ニラ
・ニンニク
・カブ など
筋肉の材料となり、脂肪燃焼効果が高い食べ物

アミノ酸が豊富に含まれた食べ物は、筋肉の材料となり脂肪燃焼効果を高めることが期待できるので、基礎代謝を上げる食べ物に挙げられます。(参照:山内 崇靖ら「アミノ酸摂取と運動が脂質代謝に与える影響」)
具体的には下記のような食材です。
・鶏肉
・豚肉
・牛乳
・チーズ
・カツオ
・シジミ
・アジ
・シラス
・レバー
・豆類 など
代謝の働きをサポートする食べ物

ビタミンB、特にビタミンB1は糖質の代謝に必要な酵素の働きをサポートしてくれます。(参照:松田 兼一ら「ビタミンB1欠乏に起因したショック時の糖質・脂質代謝動態の検討」日本救急医学会雑誌.1993年 4巻4号 309-319)
具体的には下記のような食材です。
・納豆
・大豆
・ウナギ
・青魚
・マグロ
・サケ
・卵
・牛乳
・玄米 など
腸内環境を整える食べ物

腸は第二の脳と言われるほど大事な臓器です。
腸内環境が整うと、基礎代謝が上がりやすくなり、逆に腸内環境が乱れると、基礎代謝の低下や、免疫力の低下・便秘など、体に悪影響を及ぼします。
腸内環境を整えるには、善玉菌が含まれる発酵食品と、善玉菌の餌になる食物繊維が豊富に含まれる食品を食べましょう。
発酵食品
・納豆
・みそ
・キムチ
・ヨーグルト
・チーズ など
食物繊維
・にんじん
・ブロッコリー
・ホウレン草
・さつまいも
・果物 など
脳への刺激を与える

脳の働きは、基礎代謝のうち約20%にも及ぶとされ、ダイエットと深い関わりがあります。
したがって、効率的に理想の身体を目指すためには、脳の働きを高めることも大切なのです。
脳は刺激を加えることによって、働きを高めることができます。
日常生活で同じことばかりを繰り返していると、脳に新鮮な刺激を与えられません。
時には、「行ったことのない場所に出かけてみる」「新しい趣味を楽しんでみる」などの工夫も大切です。
基礎代謝を上げるためにも、日々新しい刺激を求めましょう。
身体を温める

一般的に、体温が低いと基礎代謝が下がるといわれています。
たとえば、冷房の効いた場所は、注意が必要です。
職場やお店などのクーラーが効いた場所は、長時間滞在すると身体が冷えてしまう原因につながります。
冷房対策として、薄手の上着を持ち歩くようにすると良いでしょう。
また冷たい飲み物の摂りすぎも、体温を下げる原因です。
特に夏は暑いからといって氷のたっぷりと入った水やジュースを選びがちですが、温かい緑茶やホットティーを選びましょう。
温かい飲み物は内臓を温め、代謝の向上をサポートしてくれます。
そして仕事などで疲れて帰宅すると、ついシャワーで済ませてしまう人も少なくありません。
しかし、短時間のシャワーでは十分に身体が温まらないことがあるため、要注意です。
湯船にぬるめのお湯をためて浸かると、血行が促進されて身体の芯まで温めることができます。
40度程度のぬるめのお湯は、副交感神経の働きを高め、心身をリラックスさせ、胃腸の消化機能も促進させます。
時間に余裕のあるときは、ゆっくりと湯船に浸かるようにしましょう。
水分をしっかりとる

人間の身体の多くは、水分によって構成されています。
体内にある水分は、血液として全身に酸素や栄養素を行き届かせるための重要な役割を持っているのです。
十分な水分量が体内で保持できていれば、必要な酸素や栄養素が全身に行き渡りスムーズに代謝が行われます。
しかし、体内の水分が少ない場合、血行が停滞してしまう原因につながるのです。
そのため、ダイエット中は積極的に水分を摂取することが大切です。
厚生労働省によると、1日に必要な飲み水は約1.5Lとされています。
基礎代謝を上げるには、必要量よりも少し多めに水分をとるようにするのがおすすめです。
漢方薬の活用

漢方の「当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)」には、体の冷えを改善する効果があるため、基礎代謝の向上が期待できます。
医師の処方箋(せん)が不要なので、ドラッグストアで購入できますが、持病をお持ちの方や服用している薬がある方は、医師や薬剤師に相談してください。
まとめ

基礎代謝は加齢や不規則な生活など、さまざまな要因によって低下します。
基礎代謝を高めるためにも、日頃から「適度な運動」や「生活習慣の見直し」が特に重要です。
紹介したポイントを生活に取り入れることで、無理なく基礎代謝アップを目指せます。
ぜひ、基礎代謝を上げることで、太りにくく痩せやすい手に入れてダイエットを成功させましょう。
コメント