・トレーニングがマンネリ化してきた
・筋肥大を目的としてトレーニングをしたい
・短時間で効率よく効果的に筋肉を鍛えたい
この記事では、そんなお悩みを解決します!
「スーパーセット法」とは、主動筋と拮抗筋という拮抗する2種類の筋肉を鍛える種目を続けて行うことで効果的に筋肥大を狙えるトレーニングメソッドです。
スーパーセット法は、短時間で筋肉を追い込めるトレーニング方法として、忙しい方や筋トレで伸び悩み中の方に高い人気があります。
今回は、そんなスーパーセット法の概要やメリット・デメリット、メニューの組み方、腕・胸・背中・肩、脚などの筋トレメニュー例まで解説します。
スーパーセット法のことを詳しく知りたい人は、ぜひ参考にしてみてください。
もくじ
スーパーセット法とは?

「スーパーセット法」とは、事前に拮抗筋をトレーニングしてブレーキ機能を弱めることで、主働筋をより強く収縮させて筋肉に対する刺激を増加させるというトレーニングメソッド。
筋肉は、関節を伸ばす筋肉と関節を曲げる筋肉が対になっており、これを「拮抗筋」と呼びます。
拮抗筋には主働筋の筋収縮を抑制する「ブレーキ機能」がありますが、これは過度の筋収縮で怪我をしないための生理的な機能です。
そんなブレーキ機能を弱めることで、鍛えたい主働筋を限界まで追い込むことが出来るトレーニング法ですが、同時に怪我のリスクも大きくなってしまうので、十分に注意して行いましょう。
また、トレーニング動作中、主動筋の裏側にある拮抗筋はストレッチされ、力が抜けているため普段以上にリラックス状態にあります。
これを「相反神経支配」といいます。
つまり、ターゲットの筋肉を鍛えたあと、その拮抗筋を鍛えれば、ターゲットの筋肉を通常のトレーニングよりも速く回復させることができます。
この相反神経支配を利用した回復促進が、スーパーセット法の主な狙いです。
セット法とは?

「セット法」は、筋トレの際に筋肉にかかる負荷を大きくするためのテクニックで、バリエーション豊富なセット法が存在します。
セットごとに負荷や種目を変えるやり方のため、筋肉に多様な刺激が与えられて、効率よく発達させられるのが共通の特徴です。
また、プログラムに変化がつくことによって、マンネリ化しにくく、筋トレに対するモチベーションが向上しやすい点もメリットとして挙げられます。
自分のレベルや目的に合ったセット法のトレーニングを実践することで、筋トレの効果アップを狙いましょう。
スーパーセット法のメリット

スーパーセット法を活用すると、トレーニング時間を短縮しながら効果を向上させることが可能。
「筋肉の追い込みが不十分」「時間効率が悪い」「筋肥大を実感しにくい」など、これまでのトレーニングにありがちだった悩みを解決できます。
こちらでは、スーパーセット法のメリットについて具体的に解説していきます。
メリットを理解してトレーニングに取り入れましょう。
1.トレーニングパフォーマンスの向上
2.トレーニング時間の短縮
それぞれについて詳しく解説します。
トレーニングパフォーマンスの向上

一般的に、筋肉が収縮状態にあるとき、その拮抗筋はリラックスした状態になります。
この状態の時、拮抗筋は普通の状態の時より回復速度が上昇すると言われています。
つまり、対になる筋肉を連続で鍛えることで、より高い強度のトレーニングができます。
トレーニング時間の短縮

スーパーセット法は、2種類の異なるトレーニングをインターバルなしで行うことで、短時間で筋肉を鍛えることができるため、その分疲労は溜まりやすいですが、トレーニング時間が短縮できます。
上記で解説した通り、連続して主動筋・拮抗筋の両方を効率よく鍛えられるのでコスパ抜群です。
そのため、時間があまりない中でもしっかりと筋肥大効果を狙いたいという方におすすめのトレーニング法です。
スーパーセット法のデメリット

以下のデメリットを理解したうえで、メニューに取り入れるかどうかを検討しましょう。
1.高重量を扱いにくい
2.ジムではやりにくいことも
それぞれについて詳しく解説します。
高重量を扱いにくい

スーパーセット法では通常のストレートセット法よりもインターバルが短くなるので、いつものトレーニングで使用するような重量が扱えないことがあります。
無理な重量を扱うのではなく、対象の筋肉に効かせることに集中しましょう。
ジムではやりにくいことも

2種目の拮抗する筋肉のトレーニングを連続して行うので、マシンとマシンが離れていたりすると、ジムではやりにくいこともあります。
しかし、ケーブルステーションや隣同士のマシン、ダンベルを使えば可能なトレーニングもあるので、ぜひ試してみてください。
スーパーセット法の組み方

スーパーセット法において重要なのは、トレーニングをする順番です。
拮抗筋は主働筋に対してブレーキ機能を果たしているため、先に拮抗筋をトレーニングしてブレーキを弱めてから、主働筋のトレーニングの効果をより高めるのです。
この順番が逆になってしまうと、拮抗筋の方を重点的に鍛えてしまうことになるため、順番には特に注意して行うようにしましょう。
また、拮抗筋を鍛えた後あまりインターバルを取らずに行うことで、しっかりとブレーキ機能を弱めた状態で主働筋を鍛えることが出来ます。
そのため、スーパーセット法を行う際には、インターバルをとらないことを意識しましょう。
スーパーセット法の具体的なメニュー例

こちらでは、実際にスーパーセット法の具体的なトレーニングメニューを紹介します。
拮抗筋→主働筋の順番に注意しましょう。
1.上腕二頭筋と上腕三頭筋
2.大胸筋と広背筋
3.腹筋と脊柱起立筋
4.大腿四頭筋とハムストリング
5.三角筋前部と三角筋後部
それぞれについて詳しく解説します。
上腕二頭筋と上腕三頭筋

「上腕二頭筋」は、力こぶを形成する部位で、鍛えられば鍛えるほど男らしい力こぶに仕上がります。
一方、「上腕三頭筋」は、腕の筋肉で最も大きな体積を誇る部位。
二の腕にある筋肉で、上腕二頭筋と共に肘関節の動きに貢献しています。
体積が大きい分、肥大化が目に見えてわかりやすく、短期間で腕を太くしたい人におすすめな鍛えるべき筋肉です。
この2種類の筋肉は肘を伸ばした時には、上腕二頭筋が伸びて上腕三頭筋が縮み、肘を曲げた時にはその逆になるという拮抗関係にある筋肉です。
大胸筋と広背筋

「大胸筋」は、胸周りにある筋肉で、上半身の中でも大きい筋肉です。
大胸筋は鍛えると、男性であれば男らしい体に、女性であればバストアップ効果が期待できます。
一方、「広背筋」は、筋肉の部位で最も面積の広い筋肉で脇腹、脇の下辺りまでの筋肉です。
広背筋が発達した身体を後ろから見ると、背中が逆三角形に見え、ウエストも細く見えるようになります。
この2種類の筋肉は、腕を前に伸ばした時には大胸筋が縮んで広背筋が伸び、後ろにそらした時にはその逆になるという拮抗関係にあります。
腹筋と脊柱起立筋

「腹筋」は、最もよく知られている筋肉の1つであり、名前の通りお腹の前部に位置する筋肉です。
よく鍛えられた腹筋は6パックと呼ばれ、筋肉が隆起することで溝が現れます。
一方で、「脊柱起立筋」は、背筋深くに位置するインナーマッスルで、規模は小さいですが腰を守る重要な筋肉です。
負荷の大きなトレーニングを行うには必要不可欠な筋肉で、姿勢をよくすることもできるので鍛えておいて損はないでしょう。
前屈をすると、腹筋が縮んで脊柱起立筋が伸び、上体を後ろにそらすとその逆になるため、この2種類の筋肉も拮抗関係にあると言えます。
大腿四頭筋とハムストリング

「大腿四頭筋」は、太もも前部に位置する筋肉で、「大腿直筋」「中間広筋」「外側広筋」「内側広筋」の4つの筋肉から構成されており、4つを足すと大臀筋を超える大きさになります。
また、大腿四頭筋はお尻の筋肉と同様に股関節の動作をサポートすると共に、膝関節の伸展させる役割も担っています。
「ハムストリング」は、太もも後部の「大腿二頭筋」「半腱様筋」「半膜様筋」と呼ばれる3種類の筋肉で構成され、大腿四頭筋と共に太ももの動作をサポートしています。
膝を曲げて縮むのがハムストリングで、伸びるのが大腿四頭筋であり、拮抗関係にある筋肉となっています。
三角筋前部と三角筋後部

「三角筋」は、前部・中部・後部の3つに分かれており、それぞれ役割が異なります。
「三角筋前部」は、腕を前に上げる動きを担っており、鍛えることで胸筋とのメリハリをつけて、正面から見た時に美しい肩を作ることが出来ます。
一方で、「三角筋後部」は、腕を後ろに引く動きを担っており、普段なかなか意識して使うことのない筋肉なので、鍛えることが非常に難しい筋肉です。
腕を前後させたときに片方は縮み、片方は伸びるという拮抗関係にあるため、スーパーセット法でさらに鍛えることが出来ます。
まとめ

今回は、スーパーセット法の効果やメニューへの取り入れ方などについて解説しました。
正しい方法でスーパーセット法を実施することで、短い時間でより多くの筋肥大効果が望めるため、トレーニングにあまり時間を取れない方にもおすすめのトレーニングメソッドです。
また、トレーニングに慣れてきて、最近効果が実感できないという方も、怪我などに注意しながらスーパーセット法を取り入れたメニューに挑戦してみてください。
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