【徹底解説】ジャイアントセット法の組み方【筋トレのセット法】

筋トレ基礎知識まとめ
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こんな方におすすめ

・トレーニングがマンネリ化してきた

筋肥大を目的としてトレーニングしたい

短時間で効率よく効果的に筋肉を鍛えたい

この記事では、そんなお悩み解決します。

「ジャイアントセット法」とは、一つの筋肉部位に対して連続で4種目以上を実施することにより、筋肉に強い負荷を与えることができるトレーニングメソッド

メイン筋肉に集中して刺激を与えるこの方法は、パンプアップ(筋肉の張り)筋肥大の効果が期待できます。

今回は、そんなジャイアントセット法の概要やメリット・デメリット、メニューの組み方、胸・背中・肩・腕・足の部位別のメニュー例、注意点などについて解説します。

ジャイアントセット法のことを詳しく知りたい人は、ぜひ参考にしてみてください。

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ジャイアントセット法とは?

「ジャイアントセット法」とは、ターゲットにした筋肉に対してインターバルをとらずに連続でセットを行う「コンパウンドセット法」の一種で、4種目以上を連続で行う場合を特に「ジャイアントセット法」と呼びます

・1種目を行う(通常)→ストレートセット法

・2種目を連続して行う→コンパウンドセット法

・3種目を連続して行う→トライセット法

・4種目以上を連続して行う→ジャイアントセット法

プロボディビルダーの山岸秀匡選手のコーチを務めているミロス・シャシブさんが提唱しているセット法ということでも有名です。

筋トレを続けていると、やがて筋肉は刺激に慣れてしまい発達停滞期(プラトー)に陥ってしまいます。

この停滞期の打破に非常に効果が高いとされているのがジャイアントセット法で、特に中級者〜上級者におすすめです。

物理的刺激筋トレによって筋肉に与えられる物理的なダメージのこと。
・高重量でトレーニングを行う
・筋肉を伸展させて筋繊維を破壊する
などで筋繊維に物理的なストレスを加え、十分な栄養と休養を摂ることで筋肥大が引き起こされます。
化学的刺激筋肉は筋トレによって収縮されすぎたりすると血流が圧迫されて、回復に必要な酸素や栄養素が行き渡りにくくなります。
この状況を意図的に作ることが「化学的刺激」です。
ジャイアントセット法では、インターバルを省くことで筋肉内の酸素を減少させて環境を悪化させることによって、ホルモンの分泌を活性化させます。

一般的に、筋肉の成長は上記の2つの要因で引き起こされると言われています。

普段なんとなく筋トレをしていると、物理的刺激は強く与えることはできますが、化学的刺激は十分に与えることはできません。

そして、この状態を続けていると筋肉が物理的刺激に慣れてしまい、停滞期を迎えてしまうのです。

化学的刺激を意図的に与えるには、短時間で筋肉を刺激し続けて血流を圧迫させ、酸素や栄養素が滞りにくい環境を作る必要があります。

したがって、インターバル無しで4種目以上を連続で行う「ジャイアントセット法」は物理的刺激と化学的刺激をバランスよく与える為に効果的なトレーニングメソッドと言えます。

セット法とは?

sport, fitness, teamwork, bodybuilding and people concept – young woman and personal trainer with barbell flexing muscles in gym over virtual charts

「セット法」は、筋トレの際に筋肉にかかる負荷を大きくするためのテクニックで、バリエーション豊富なセット法が存在します。

セットごとに負荷や種目を変えるやり方のため、筋肉に多様な刺激が与えられて、効率よく発達させられるのが共通の特徴です。

また、プログラムに変化がつくことによって、マンネリ化しにくく、筋トレに対するモチベーションが向上しやすい点もメリットとして挙げられます。

自分のレベルや目的に合ったセット法のトレーニングを実践することで、筋トレの効果アップを狙いましょう。

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ジャイアントセット法のメリット

Handsome fit man raising his arms in winning gesture. Casual lifestyle

ジャイアントセット法を活用すると、トレーニング時間を短縮しながら効果を向上させることが可能。

「筋肉の追い込みが不十分」「時間効率が悪い」「筋肥大を実感しにくい」など、これまでのトレーニングにありがちだった悩みを解決できます。

こちらでは、ジャイアントセット法のメリットについて具体的に解説していきます。

メリットを理解してトレーニングに取り入れましょう。

1.筋肥大に効果的

2.筋肉に新鮮な刺激を与えられる

3.トレーニング時間の短縮

4.心肺機能の強化

それぞれについて詳しく解説します。

筋肥大に効果的

An image of a bearded muscular man

そのメカニズムからもわかるようにジャイアントセット法は、

物理的刺激

化学的刺激

という異なる2つのアプローチを同時に実践できるトレーニング方法です。

筋線維を破壊しつつパンプアップも狙えるため、筋肥大効果が期待できます。

筋肉に新鮮な刺激を与えられる

Bodybuilder man lying exercisers squeezing large dumbbells.

ジャイアントセット法では、4種目以上をインターバルなしで一気にトレーニングしていきます。

種目によって重量・レップ数・角度などに変化を付けることで、普段のトレーニングではなかなか感じることのない刺激を得ることができます。

また、種目のバリエーションが増えることで、同じ部位を狙いつつも動員されるモーターユニット1が変わります。

そのため、特定の部位への疲労の蓄積によるトレーニングの負荷や質の低下も防ぐことができます。

トレーニング時間の短縮

Picture of pretty young sports fitness woman isolated over pink wall background using watch clock.

ジャイアンセット法は、4種目以上をインターバルを挟まずに行うので、トレーニングを通したインターバルの数を減らすことができます。

さらに、かなり強度の高いトレーニングでもあるため、比較的短い時間でも十分に追い込むことができます。

そのため、時間があまりない中でもしっかりと筋肉を追い込みたいという方におすすめのトレーニングメソッドです。

心肺機能の強化

Sporty young woman suffering from heart attack outdoors

ジャイアントセット法では、4種目以上を連続して行うため、有酸素運動に近い効果も得られます。

4種目目が終わる頃には、立っていられないほどの疲労感を感じるかもしれません。

これによって、心肺機能の強化にも高い効果を発揮します。

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ジャイアントセット法のデメリット

Young filipino fitness man frowning face in displeasure, keeps arms folded.

以下のデメリットを理解したうえで、メニューに取り入れるかどうかを検討しましょう。

1.怪我のリスクが高まる

2.ジムではやりにくいことも

3.重量設定が難しい

4.化学的刺激がメインになる

それぞれについて詳しく解説します。

怪我のリスクが高まる

Pain In The Shoulder. Muscular black bodybuilder suffering from pain touching his arm after sports injury, copyspace

インターバルなしで4種目以上で追い込んでいくため、トレーニングの強度が高くなり、慣れないうちはかなりきつく感じると思います。

また、疲労や肉体的な限界によってフォームが乱れてしまうと、十分な筋肥大効果が得られないだけでなく、怪我につながってしまう可能性もあります。

ジャイアンセット法は上手く取り入れつつも無理はしないようにするのがいいでしょう。

ジムではやりにくいことも

Close-up of a fit woman’s hands getting ready to weightlifting at the garage gym.

ジャイアンセット法のポイントは、4種目以上をインターバルなしで行うという点です。

1種目目が終わってから2種目目の器具を取りに行っていては、その間に筋肉が回復してしまい、もはやジャイアンセット法ではなくなってしまいます。

十分にジャイアンセット法の利点を活かすためには、あらかじめ種目分の器具やマシンを確保しておく必要があります。

そのため、器具やスペースを占領してしまいやすくなり、混雑時や狭いジムなどでは周囲の人の迷惑になってしまう可能性があるのもトライセット法のデメリットです。

重量設定が難しい

Muscular man training squats with barbells on shoulders.

通常のトレーニングでは、複数の種目をインターバルなしで行うことはほとんどないと思います。

そのため、適切な重量のイメージがつかみにくいというのも、ジャイアントセット法のデメリットとなります。

重量が軽すぎると追い込み切れずに不完全燃焼感が残り、逆に重すぎると最後までやりきれなくなってしまいます。

慣れるまではいろんな重量で試してみて、まずは重量のイメージをつかむという風にするといいかもしれません。

化学的刺激がメインになる

Muscular athletic bodybuilder fitness model sitting bench training biceps lift dumbbells through pain gym Sport fitness healthy lifestyle concept Caucasian person muscular body Functional training

ジャイアントセット法は、通常のトレーニングと比較すると使用重量が下がり、物理的な刺激は与えにくくなります。

そのため、ジャイアントセット法でメインになるのは、あくまでも化学的刺激です。

筋肥大には、物理的刺激と化学的刺激のどちらもバランスよく与える必要があるため、その点においては、ジャイアントセット法のデメリットと言えます。

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ジャイアントセット法の組み方

Trainer and client doing workout at gym with dambbell. Young blonde with personal fitness trainer. Fitness concept. Closeup. Selective focus.

ジャイアントセット法の実施において、重要となるのが実施種目の種類と順番です。

トレーニング種目には、複数の関節と筋肉を同時に動かす「コンパウンド種目」と、単一の関節と筋肉だけを動かす「アイソレーション種目」とがあり、前者のほうが高重量を扱えるため高負荷になります。

ジャイアントセット法の最適な順番は、複数部位を1種目で鍛えられる「コンパウンド種目」から先に行い、単体の部位を狙う「アイソレーション種目」で仕上げるという流れになります。

さらに、筋トレの基本通り、高重量→低重量という順番もしっかり守ることがポイントです。

そのため、基本的には下記の流れで行いましょう。

①高重量コンパウンド種目

 ↓

②低重量コンパウンド種目

 ↓

③高重量アイソレーション種目

 ↓

④低重量アイソレーション種目 

上記の通りに行うと、補助筋が先に疲労してしまう可能性があるので、その場合は①→④→②→③のような順番で行うと効果的です。

基本的にセット間は、インターバルをとらないでトレーニングを行います。

効果を高めるチェックポイント

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ジャイアントセット法は、前半の種目で物理的刺激を狙い、後半の種目でパンプアップを引き起こすというイメージで実践するのがおすすめです。

さらに、以下のポイントを意識すると効果を高めることができます。

1.補助筋が被っていないか

2.トレーニングの系統が被っていないか

3.もっと細かく部位分けできないか

それぞれについて詳しく解説します。

補助筋が被っていないか

Serious strong African American young woman with curly hair lifting the barbell with both hands

例えば、胸のジャイアントセットでプレス系の種目のみを行っている場合を考えましょう。

この場合、胸よりも先に補助として使われる上腕三頭筋が疲労してしまい、胸を追い込むことが難しくなってしまいます。

そのため、フライ系などの上腕三頭筋を使いにくい種目を混ぜるなど、使用される補助筋を意識して対策をすると効果的です。

トレーニングの系統が被っていないか

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・胸→プレス系とフライ系

・背中→プル系とロウ系

・肩→プレス系とレイズ系

など、トレーニングの種類は動作によって分類することができます。

さらに、

・ミッドレンジ系

・ストレッチ系

・コンパウンド系

など、負荷のかかるポイントで分ける「POF法」という分類方法もあります。

ひとつの動作や系統の種目のみを行うのではなく、さまざまな種類のトレーニングを取り入れて、色んな角度から刺激を与えるとより効果的です。

もっと細かく部位分けできないか

ジャイアントセット法では、

大胸筋上部・中部・下部
背中広背筋上部・下部・脊柱起立筋・僧帽筋
三角筋前部・中部・後部
上腕三頭の筋外側頭・長頭・短頭
上腕二頭筋の長頭・短頭
大腿四頭筋の大腿直筋・外側広筋・内側広筋・中間広筋
ハムストリングの半腱様筋・半膜様筋・大腿二頭筋

など、ターゲットにしている部位の中でもさらに細かく部位分けを行い、種目ごとに狙う部位を変えていくとより効果的です。

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ジャイアントセット法の具体的なメニュー例

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こちらでは、ジャイアントセット法の具体的なメニュー例を筋肉の部位別に紹介します。

1.大胸筋のジャイアントセット法

2.背筋群のジャイアントセット法

3.三角筋のジャイアントセット法

4.上腕三頭筋のジャイアントセット法

5.上腕二頭筋のジャイアントセット法

6.大腿四頭筋のジャイアントセット法

7.ハムストリングのジャイアントセット法

それぞれについて詳しく解説します。

大胸筋のジャイアントセット法

大胸筋の場合は、コンパウンド種目であるプレス系をやりすぎると上腕三頭筋が先に疲労してしまうので、間にフライ系のトレーニングメニューを挟むと効果的です。

背筋群のジャイアントセット法

三角筋のジャイアントセット法

三角筋は、前部・中部・後部に分かれており、全体をバランスよく鍛える必要があるので、アイソレーション種目であるレイズ系を多く行います。

前部・中部・後部の単体をターゲットにすることもできるので、ご自身で組み合わせを工夫してみてください。

上腕三頭筋のジャイアントセット法

上腕二頭筋のジャイアントセット法

大腿四頭筋のジャイアントセット法

ハムストリングのジャイアントセット法

ハムストリングスでジャイアントセット法を行う場合は、アイソレーション種目の種類が少ないのでコンパウンド種目を3つ選ぶか、動作の似たアイソレーション種目を自重で行いましょう。

下記がメニュー例となります。

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ジャイアントセット法を行う際の注意点

Little girl wearing a princess look rejecting someone showing a gesture of disgust.

ジャイアントセット法を行う際の注意点として、以下の3つが挙げられます。

ジャイアントセット法の効果を半減させないために、大切なポイントです。

1.オーバーワークに注意

2.高重量→低重量

3.トレーニングに慣れてから取り入れる

それぞれについて詳しく解説します。

オーバーワークに注意

Massive screaming bodybuilder with a burning cogwheels inside his torso. Concept of bodybuilding workout and progress.

ジャイアントセット法は、筋肉に対する負荷が非常に強い方法なので、多用するとオーバーワークに陥ってしまいます。

そのため、ジャイアントセット法を取り入れるのは、1部位につき週に1回程度、多くても週に2回くらいがおすすめです。

むしろ、これ以上の頻度でジャイアントセット法ができてしまう場合は、トレーニングの強度が足りていない可能性が高いです。

その場合には、

・使用重量を上げる

・フォームを改善する

などによって、1回のトレーニングの質を改善していくのがいいでしょう。

高重量→低重量

ジャイアントセット法を行う際には、1種目目から4種目目にかけて扱う重量を変えるのがおすすめです。

1・2種目目は、高重量を扱い、大きな物理的刺激を与えていきましょう。

3・4種目目は、疲労が溜まってフォームが崩れやすくなるため、軽めの重量できっちりコントロールしながら行うのがおすすめです。

このように重量を変えることで、

・フォームの乱れによる怪我を防止しやすい

・1セットで異なる2種類の刺激が与えられる

というメリットがあります。

トレーニングに慣れてから取り入れる

Supportive young pretty female trainer standing behind brutal hairless man, squatting with heavy barbell in brightly lighted fitness room, demonstrates right position, fitness performing

これまで紹介してきたように、ジャイアントセット法は、

・強度が高い

・インターバルが短い

・疲労が溜まりやすい

と、比較的難易度の高いトレーニングです。

最後まで正しいフォームでやり切り、怪我や疲労の蓄積を抑えるには、ある程度のトレーニングへの慣れが必要になってきます。

筋トレ初心者の方は、いきなりジャイアントセット法を取り入れるのではなく、最初の数カ月程度は通常のストレートセット法で身体を慣らしていくのがいいでしょう。

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まとめ

Strong little child wears protective helmet and cape, shows biceps, poses near hand made rocket, ready for exploring space, wants to be astronaut, isolated on blue wall. Children and interests concept

今回は、短時間で筋肥大効果が期待できるジャイアントセット法について解説しました。

物理的・化学的刺激の両者にアプローチして、適切に行えば非常に有効なトレーニングです。

さらに、普段とは違う刺激を与えられるので、停滞期を乗り越えるのにも効果的です。

忙しくて時間がない方や、普段の筋トレに慣れを感じてしまっている中・上級者の方は、ジャイアントセット法を試してみてください。

  1. 一つの神経とその神経が支配する筋線維群。筋肉の単位のようなもの

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