・ダイエットのためにどんな食事・運動・生活をしたらいいの?
・ダイエットのために気をつけることはなに?
・健康的に痩せたい
この記事では、そんなお悩みを解決します!
近年、さまざまなダイエット方法が流行っていますが、たくさんある中からどの方法を選んだらいいのか分からないという方も多いのではないでしょうか。
どんなダイエット方法も、痩せることが目的であれば、基礎となる考え方は共通しています。
健康的に痩せるためには、適切な目標設定をして、食事・運動・生活習慣の3つを見直していくことが重要です。
そこで今回は、食事・運動・生活習慣それぞれに焦点を当てて、ダイエットを成功させるために必要な基礎知識について解説します。
ダイエットを失敗しないために、必要なルールを覚えていきましょう。
もくじ
- 1 ダイエットを成功させる食事のポイント
- 2 ダイエットに逆効果の食事方法
- 3 ダイエット中におすすめの食材
- 4 ダイエット中に控えるべき食材
- 5 ダイエットを成功させる運動のポイント
- 6 有酸素運動と無酸素運動の組み合わせ方とその消費カロリー
- 7 ダイエット成功には食事制限も欠かせない
- 8 ダイエットを成功させる生活習慣のポイント
- 9 ダイエットにNGな生活習慣
- 10 まとめ
ダイエットを成功させる食事のポイント

ダイエットを成功させるためには、食事の内容を工夫することは非常に重要だといえます。
一般的によく知られているカロリー制限はもちろん、摂取する栄養素に気を配ることも大切です。
こちらでは、ダイエット中の食事について意識するべき基礎知識について解説します。
1.適切なカロリーコントロール
2.栄養バランスを意識する
3.食べ物の選び方について
4.規則正しく食べる
5.夕食は軽めに、21時以降は食べない
6.食べる順番を工夫する
7.間食を利用してストレス解消
8.ゆっくりよく噛んで食べる
それぞれについて詳しく解説します。
適切なカロリーコントロール

体重は、消費カロリーと摂取カロリーのバランスによって増えたり減ったりします。
・太るには⇒摂取カロリー>消費カロリー
・痩せるには⇒摂取カロリー<消費カロリー
ダイエットの基本は、消費カロリーが摂取カロリーを上回ることです。
毎日運動できないときや、運動だけでは難しい場合には、食事のカロリーコントロールも行いましょう。
並行することでストレスなくダイエットを進めることが期待できます。
カロリーダウンのコツは、以下を参考にしてみてください。
・揚げ物を避ける
・ご飯の量をいつもの1/4減らす
・お酒を飲む時はご飯を少なくする
・ビールをカロリーオフに変える
・ドレッシング、マヨネーズをノンカロリーにかえる
・間食を100kcalまでにする
・カロリー表示などを意識的に見るようにする
栄養バランスを意識する

ダイエット中は栄養バランスの良い食事を摂ることも重要です。
「とにかく摂取カロリーを減らせばいいんじゃないの?」
とお考えの方もいらっしゃるかもしれませんが、急激なカロリー制限は健康を損なうリスクがあります。
食べる量を極端に減らすといった無理なカロリー制限を行うと、鉄欠乏をはじめとした栄養不良になる可能性を高めてしまいます。
ダイエット中でも、栄養バランスの良い食事を摂るよう常に意識しましょう。
食べ物の選び方について

ダイエットの際には、どのようなものを選んで食べるかということも重要です。
「カロリーの低いものを選べば良いんだよね?」
と、簡単に考えている方もいらっしゃるかもしれませんが、ダイエットの秘訣はそれだけではありません。
どんな栄養素を摂取するかということもダイエットの成功を左右すると考えられます。
ここでは、食べ物を選ぶ際のコツをお伝えします。
1.たんぱく質を摂って基礎代謝アップ
2.糖質と脂質を控える
3.ビタミンやミネラルの摂取
4.食物繊維の摂取
5.鉄分の摂取
6.飽和脂肪酸やトランス脂肪酸を避ける
7.GI値が低い食品を選ぶ
8.アルコールを控える
9.炭酸水の活用
それぞれについて詳しく解説します。
たんぱく質を摂って基礎代謝アップ

たんぱく質を構成するアミノ酸は、食べたものをエネルギーに変えるときに必ず必要になる栄養素の1つです。
これが不足するとエネルギー代謝のサイクルがスムーズに回りにくく、カロリーを控えていても、脂肪として蓄積されやすくなります。
また、いくら運動しても筋肉の材料となるたんぱく質がないと、トレーニングの効率も悪くなってしまいます。
たんぱく質は、お肉、魚介類、大豆・大豆製品、卵、乳製品などに多く含まれています。
毎食一品以上は、たんぱく質を含む食事を摂ることを意識しましょう。
そして、たんぱく質を多く含む食品には脂肪分も多く含んでいるものもあります。
脂身の多いお肉や魚などには注意をしましょう。
また、調理法の面でも揚げ物や中華のような油を多く使用する炒め物は避けられると良いでしょう。
糖質と脂質を控える

食事の内容においても、糖質と脂質を控えることが大切です。
大量の糖質は、急激な血糖値上昇を引き起こして身体に負担を掛けてしまいます。
脂質は1グラムあたりのカロリーが高いため、カロリー摂取量が増えてしまいます。

低糖質食品や低脂質食品を上手く活用すると食事満足度も下がりにくいのでおすすめです。
ビタミンやミネラルの摂取

ビタミンやミネラル類もたんぱく質と一緒に摂取したい栄養素の一つです。
これらもたんぱく質同様、エネルギー代謝において重要な役割を担っており、不足すると代謝がスムーズに回りにくくなります。
また、たんぱく質から筋肉を作る際にも必要となります。
野菜、果物、海藻などにまんべんなく含まれていますので、毎食不足しないように摂取しましょう。
また、代謝に関わりの深いビタミンB群は豚肉、うなぎなどにも多く含まれています。
食物繊維の摂取

食物繊維の摂取量を増やすこともダイエットには有効だといえます。
食物繊維には、脂質や糖を吸着して体の外に排出するはたらきがあるため、肥満を予防したり改善したりする効果が期待できるのです。
食物繊維は、水に溶けない不溶性食物繊維と水に溶ける水溶性食物繊維の二種類に大別され、いずれもダイエットに効果的だと考えられます。
不溶性食物繊維を多く含む食品は固いものが多く、よく噛むことにつながります 。
噛むことは満腹中枢を刺激するため少ない量で満腹感を得られると考えられます。
一方、水溶性食物繊維は胃腸の中をゆっくり移動するため、お腹が空きにくいという特徴があります。
また、食物繊維は1g当たり0〜2kcalと非常に低カロリーのため、食べる量を増やしても安心なのも嬉しいポイントです。
鉄分の摂取

ダイエットをするときに注意したいのは、鉄分不足です。
鉄分は酸素を運ぶヘモグロビンを作る栄養素であり、不足すると全身の酸素が不足してしまいます。
酸素は全身にエネルギーを供給する大切なものであり、これにより代謝が低下してしまうのです。
カロリーの消費量が減少してしまい、なかなか痩せなくなってしまいます。
鉄分不足を防ぐために、レバーやマグロ、納豆、小松菜などを積極的に摂取するのがおすすめです。
そのまま摂取しても効果的ですが、ビタミンCやたんぱく質と一緒に摂取すると、より身体に吸収されやすくなります。
ビタミンCはピーマンやブロッコリー、レモンなど、たんぱく質は牛肉やマグロなどに多く含まれているので、鉄分の多い食材と組み合わせて摂取してみましょう。
飽和脂肪酸やトランス脂肪酸を避ける

ダイエット中は脂っこくてカロリーが高い食品は避ける、という工夫はすでに実践されている方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、気にすべきはカロリーだけではありません。
ダイエットの際には特に、「飽和脂肪酸」1や「トランス脂肪酸」2を多く含むものを避けるべきだといわれています。(参照:ハーバード大学公衆衛生学部「The Best Diet: Quality Counts」)
飽和脂肪酸は動物性の食品に多く、牛や豚などの脂身のほかバターや生クリームなどにもたくさん含まれています。
肉は主要なたんぱく源の一つでもありますが、ダイエットの際には脂質の少ない部位を選び脂身は取り除くのが良いと考えられるでしょう。
また、マーガリンやファットスプレッド、ショートニングなどに多く含まれている工業由来のトランス脂肪酸にも注意が必要 です。
そのため、これらを原材料として作られるパンやケーキ、洋菓子、揚げ物などはダイエット中に避けた方が良いかもしれません。
GI値が低い食品を選ぶ

「ダイエット中って糖質を減らすといいんだよね?」
このようにお考えの方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、過度の糖質制限はエネルギー不足による疲労感や集中力の減退を招いてしまうためおすすめできません。
そこでおすすめなのが血糖値の上昇が緩やかな「GI値」3の低い食品を選ぶことです。
血糖値の急激な上昇は肥満の原因になってしまいます。
そのため、同じ量の糖質が含まれていたとしても、GI値が高い方が肥満につながりやすいと考えられます。
主食はGI値の低いものを選ぶようにし、血糖値の上昇を緩やかにするよう心掛けましょう。
【主な主食のGI値】
食品名 | GI値 |
---|---|
餅 | 82 |
白米 | 76 |
白パン | 75 |
ベーグル | 69 |
フランスパン(バゲット) | 69 |
白米と玄米を2:1の比率で混ぜたもの | 67 |
玄米 | 62 |
全粒粉パン | 52〜87 |
ライ麦パン | 50 |
スパゲッティ | 45 |
アルコールを控える

お酒の飲み過ぎも肥満の原因の一つになるため、ダイエット中はお酒を控えるようにしましょう。
アルコールのカロリーはすぐに消費され、体内に蓄えられることがないため「エンプティーカロリー」と呼ばれています。
しかし、これは「お酒は太りにくい」という意味ではないので注意が必要です。
お酒のカロリーはアルコールによるものだけではなく、糖質やたんぱく質など、その他の成分によるカロリーも含まれています。
お酒に含まれるアルコール以外のカロリーは、アルコールの後から消費され、身体にたまりやすくなってしまいます。
また、アルコールは食欲を増進する作用もあるため、脂っこいおつまみをつい食べすぎてしまう可能性もあります。
おつまみとして食べたもののカロリーも身体に蓄積されやすくなるため、注意が必要です。
どうしてもお酒を飲みたいという方は、糖質の少ないお酒を選んだり飲酒量を抑えたりして、おつまみも低カロリーのものを用意するように意識しましょう。
また、肝機能はアルコール処理だけでなく、糖質、たんぱく質、脂質の代謝などに深く関わっている臓器です。
肝機能が低下すると、むくみや代謝低下の原因になることが考えられます。
炭酸水の活用

お水、お茶の代わりにお腹の膨れやすい炭酸水を飲んで空腹をしのぐというのも減量時の食欲を抑える工夫です。
中でも、ミネラル分を含むものを選んで飲むようにしてみると、不足しがちなミネラルも摂取できておすすめです。
規則正しく食べる

仕事の忙しさなどからつい不規則な食生活を送ってしまっているという方も多いのではないでしょうか。
ダイエットのためには、まず規則正しく食事を摂ることから心がけましょう。
食事の時間が不規則で前の食事から時間が開くと、お腹が空きすぎて一気にたくさんの量を食べてしまうことがありますよね。
空腹のあまり一度に多くの食事を摂りすぎると、カロリーオーバーや急激な血糖値上昇が起きて身体に負担を掛けてしまいます。
適切な量の食事を摂れるよう、食事は規則正しい時間に取るようにしましょう。
夕食は軽めに、21時以降は食べない

ダイエットのためには、夜遅い時間帯の食事を避けることも重要です。
「夜遅くの食事は太りやすい」と聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
これは脂肪を溜め込むはたらきがある「BMAL1(ビーマルワン)」というたんぱく質の分泌によるものです。
BMAL1は22時〜2時に多く分泌されるため、その時間帯に食事をとることはおすすめできません。
できる限り、夕食は21時頃までに済ませておくのが良いでしょう。
仕事の都合などでどうしても夕飯が遅くなってしまうという方は、夕方に間食を取って遅い時間帯の食事を減らしたり、夕食に脂っこいものを食べるのは控えたりするようにしましょう。

BMAL1は日中にはあまり分泌されず、14時頃の分泌量が最も少ないといわれています。
どうしてもカロリーが高いものを食べたいときには日中にしておくのが良いでしょう。
食べる順番を工夫する

食べる順番を意識して、血糖値の上昇するスピードを緩やかにすることが、体脂肪の蓄積を防ぐこともわかっています。
これは、血糖値が上昇することによって分泌されるインスリンの量を抑えることによるものです。
インスリンは、身体の余分なブドウ糖が中性脂肪などに合成されるよう促進させるはたらきがあるためです。
具体的には炭水化物から手をつけるのではなく、野菜など食物繊維を多く含むものから食べ始めるのが良いでしょう。
野菜類→肉や魚などのおかず→ごはんというような順番で食べると、血糖値の上昇を緩やかにすることが期待できます。
ただし、野菜といってもじゃがいも、にんじん、とうもろこし、かぼちゃなどは糖質を多く含むので摂り過ぎに注意しましょう。
さらに、食物繊維の多いものを先に食べることも血糖値の上昇を抑える効果が期待できるため、野菜の他に、きのこ、海藻類などを先に食べることもおすすめです。
白米の代わりに雑穀米や玄米を食べると、エネルギーは変わらないものの脂肪が蓄積されにくい食べ方になります。

血糖値の急激な上昇を抑えインスリンの分泌量を節約することは糖尿病の予防にも効果的です。
間食を利用してストレス解消

ダイエット中の間食は食べ過ぎるとカロリーオーバーとなって肥満を招いたり、食事量が減って栄養素が不足したりすることがあります。
しかし、太りにくい時間を目安に適度に食べることでダイエット中の楽しみとして、ストレスなくダイエットを継続していくことができます。
食事と食事の間が長く空く場合、間食をすることで食べ過ぎを防ぐ効果もあります。
賢く間食を利用してダイエットを楽しみましょう。
賢く間食をするには、3つのポイントがあります。
ポイント1.空腹時間を減らして食べ過ぎを防ぐ

お腹が空き過ぎるとつい食べ過ぎてしまうことが多く、血糖値が上がったり脂肪が蓄積しやすくなったりします。
間食でワンクッション入れて食べ過ぎを抑えましょう。
ポイント2.食事で摂りきれない栄養を補給する

1日3食バランス良く食べることが理想ですが、生活スタイルによってはバランス良く食べることが難しいこともあるでしょう。
そのため、普段食べないものを意識的に間食に取り入れることで栄養バランスをアップさせることができます。
ポイント3.好きなものを食べて心の栄養をチャージする

好きなものを我慢するとそれがストレスになり、抑えていた食欲も爆発してしまうこともあります。
それを防ぐためにも、好きなものを食べて満足感を得ることが大切です。
心の楽しみを用意しておくことで、ダイエットも無理なく続けられるようになります。

間食のカロリーは、1日に200kcal程度が適量だといわれていますが、ダイエット中の方は、量を控えたり、ヘルシーな商品を選んだりすると良いでしょう。(参照:厚生労働省厚生労働省 e-ヘルスネット「間食のエネルギー(カロリー)」)
ゆっくりよく噛んで食べる

実は、よく噛んで食べることもダイエットにつながります。
私たちが食べ物を噛んでいるとき、脳の中では「神経ヒスタミン」という物質が分泌されています。
神経ヒスタミンが満腹中枢を刺激することで、私たちは「お腹がいっぱいだ」と感じるのです。
つまり、よく噛んで食べることで満腹感を早く感じ、食べる量を抑えられるといえるでしょう。
また、よく噛むことで消費カロリーを増やすこともできます。
これは食事をした後はエネルギー消費が多くなる「食事誘発性体熱産生(DIT)」4というはたらきがあるためです。
ゆっくり食べると噛む回数が多くなり、食事誘発性体熱産生が大幅に増えるという実験結果もあります。(参照:ロッテ「噛むことダイエット ゆっくり噛むと消費エネルギーが増大!? 」(噛むこと研究室))
よく噛んで食べ過ぎを避け、消費カロリーを増やすことでダイエットの成功につながると考えられます。
ダイエットに逆効果の食事方法

ダイエットのためにカロリー制限を行ったり、同じものばかり食べてしまったりしている方も多いのではないでしょうか。
しかし、そのような行為はダイエットの成功をかえって遠ざけてしまう可能性もあります。
また、健康に害を及ぼすリスクもあるため注意が必要です。
こちらでは、ダイエットの食事方法にありがちな誤解について説明します。
1.極端な食事制限
2.偏った食事
3.早食い
4.便秘薬やサプリメントの誤用
それぞれについて詳しく解説します。
極端な食事制限

「食べなければ痩せる」と思いがちですが、身体が必要としている栄養素を摂取しないと、「基礎代謝」5がダウンして、どんなに食事を抑えても、逆効果になります。
栄養が足りなくなると、脂肪を温存しようとする機能が働き、身体はエネルギーの消費を極力抑え、どんな栄養でも蓄えようとします。
これが極端な食事制限によるダイエットの落とし穴です。
苦しい思いをして空腹と戦って、一見、痩せたように見えても、それは脂肪ではなく筋肉が落ちてしまったのです。
こんにゃくやリンゴなど、単一の食品ばかりを食べ続ける、一点集中ダイエットも同じこと。
栄養バランスが崩れてしまうので、痩せにくく太りやすい体質を作る原因になってしまいます。
また食べるのを我慢していることでストレスもたまってしまう上、カロリー制限をやめてしまうと一気にリバウンドしてしまうかもしれません。
さらに栄養が欠乏し、便秘や骨粗しょう症、貧血、月経異常など、身体にさまざまな悪影響が生じる可能性もあります。
基礎代謝量を下回るような極端なカロリー制限は、ダイエットの成功のためにも体調のためにも悪影響です。
絶対に避けるようにしましょう。
偏った食事

偏った食事もダイエットの天敵です。
人間の生命活動には「たんぱく質」「糖質」「脂質」が絶対に必要であり、これらは「三大栄養素」と呼ばれています。
最近は糖質制限ダイエットが流行っていますが、糖質も健康的なダイエットを行う上で必要不可欠な栄養素の1つです。
過剰に糖質を制限することはおすすめできません。
同じものばかり食べるのも誤ったダイエット方法の1つだといえます。
カロリーの低いものであれば一時的には体重の減少が期待できるかもしれませんが、栄養が偏り身体にさまざまな悪い影響を及ぼすおそれがあります。
推奨されている食品が身体に良いはたらきを持つ栄養素を含んでいても、その他の栄養素が不足してしまえば身体に良いとはいえません。
必要な栄養素をきちんと理解し、主食・主菜・副菜がそろった栄養バランスの取れた食事を心掛けましょう。
早食い

一食にかける食事の時間を意識したことはありますか?
習慣的に早食いになっていないでしょうか?
食べる早さとBMI(肥満度の指標)には関係があるといわれています。(参照:厚生労働省、e-ヘルスネット 早食いと肥満の関係 -食べ物をよく「噛むこと」「噛めること」)
食事を始めてから血糖値が上がるまでに、約20分かかり、食事開始から20~30分後にようやく満腹中枢に信号がいき、食欲抑制ホルモン(レプチン)も働き始めます。
つまり、20分以内に食事を終えてしまっている方は、必然的に食べ過ぎてしまっている可能性が高いのです。
早食いにならないために、よく噛んで食べることを意識しましょう。
そのために、食材も意識的に固めに茹でたり、雑穀や玄米を選んだりするなどの工夫をしてみてください。
便秘薬やサプリメントの誤用

短期間で減量をするために便秘薬を使用する方が増えています。
便秘薬の目的は「便秘の解消」であって、ダイエットが本来の目的ではありません。
便秘薬を多用して食べたものをすべて排出すると、一緒に体内の水分も身体から出てしまいます。
その結果、脱水症状を引き起こし、内臓の機能低下を招く危険性があります。
サプリメントも便秘薬と同様に、サプリメントの役割は「栄養の補助」であって、ダイエットが主な目的ではありません。
また、海外のダイエットサプリメントは、ダイエットとは関係のない有害な成分が含まれていることが多いので非常に危険です。
ダイエット中におすすめの食材

効率的にダイエットを進めていく場合、食材選びも大切なポイントになります。
こちらでは、ダイエット中に食べるべき食材についてご紹介します。
日々の食生活に取り入れやすいものから試してみてください。
オートミール

オートミールは、オーツ麦から作られた食品です。
食物繊維が豊富でダイエット食材として人気があります。
サラダチキン

サラダチキンは、身体の材料になるたんぱく質が豊富に含まれています。
甘いのが苦手な方や、昼食をコンビニで済ませる方には取り入れやすい食材です。
たんぱく質を多く摂取することで、食後の血糖値も上がりにくくなります。
ギリシャヨーグルト

ギリシャヨーグルトは、ヨーグルトに含まれる水分を切って作られます。
水分が減ることで濃厚になり、たんぱく質の量が多くなります。
青魚

サバやイワシ、サンマなどが青魚であり、ダイエットでは積極的に取りたい食材になります。
たんぱく質と良質な脂質を摂取することができます。
サバ缶やイワシ缶など缶詰であれば手軽に取り入れることができます。
おでん

おでんは低脂質、低糖質のヘルシーな食事になります。
こんにゃくや大根であれば10キロカロリー程度で、卵や練り物はたんぱく質が多く含まれています。
コンビニでも手軽に購入できるので、ダイエットの心強い味方です。
チーズ

チーズはたんぱく質が豊富で低糖質な食材です。
また、低GI値食品でもあるので血糖値が上がりにくいのも特徴です。
小分けのチーズであれば、おつまみや間食に取り入れやすく手軽に摂取することができます。
豆腐

豆腐はたんぱく質が豊富に含まれている食材であり、ダイエットにおすすめです。
高たんぱく質に加えて、食物繊維も豊富に含まれています。
筋肉の材料と血糖値上昇を抑制する食物繊維を同時に取れる豆腐を、食卓にプラスしましょう。
ナッツ

ナッツにはビタミンBが豊富に含まれています。
ビタミンBは、炭水化物などの代謝を促す効果があるので、ダイエット効果を期待することができます。
無塩のミックスナッツを、おやつやおつまみに食べるのがおすすめです。
野菜類

野菜は、健康になるためには欠かせない食材です。
ビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富に含まれています。
さらに、水分が多く含まれているのでカロリー摂取量も少ないです。
生野菜や蒸し野菜、炒め物など色々な方法で食卓に足してみましょう。

野菜は1日に350g以上採るべきとされています。意識して摂取しましょう!
ダイエット中に控えるべき食材

ダイエットでは、控えるべき食材があります。
その特徴を覚えておき、日々の食材選びの参考にしてください。
ケーキやドーナツなどのスイーツ類

ダイエット中に、甘い誘惑を仕掛けてくるケーキやドーナツなどには注意が必要です。
ケーキやドーナツは原料の小麦に加えて、生クリームや揚げ油などの脂肪分も大量に摂取してしまいます。
ダイエット中はケーキやドーナツが売っている場所には近づかないことが賢明です。
ジャンクフードなどの揚げ物

ジャンクフードも原料が小麦であることが多く、血糖値を急激に上昇させてしまいます。
また、手軽ゆえに早食いになってしまったり、たくさん食べてしまう危険性があります。
消化の早い小麦食品

ダイエットに向かない食材として、消化の早い小麦製品が挙げられます。
具体的には食パンやうどんなどが当てはまります。
これらの食材は糖質が多く含まれているので、食後の血糖値を急激に上昇させてしまいます。
また、GI値が高い特徴もあります。
さらに、白米と比較してパンやうどんなどの小麦製品は単品で食べやすいという特徴があります。
そのため、野菜やたんぱく質、脂質などを一緒に取りにくいので栄養バランスが乱れてしまいます。
ちなみに、たんぱく質や脂質には血糖値上昇を抑えるはたらきがあります。
小麦製品を食べる場合は、全粒粉で作られた製品やたんぱく質・脂質と一緒に取るなどの工夫が必要になります。
脂質の多い加工肉食品や乳製品

ハムやベーコンなど脂肪が多い加工肉食品や、生クリームやアイスクリームなど脂質が多い乳製品はダイエット時には控えるようにしましょう。
脂質が多い食品では、筋肉の材料となるたんぱく質含有量が少なくなってしまいます。
さらに、加工肉食品では塩分摂取量が増えることや、発がん性が疑われているなど健康にマイナスの影響を及ぼす可能性があります。
加えて脂肪量が多いことによって摂取カロリーが増えてしまいます。
1日の消費カロリー以内で食事をするときに脂肪分が多い食品を選択すると、食事量が減ってしまいます。
食事量が減ってしまうと、空腹感や物足りなさを覚えてしまい、長期間に及ぶダイエット自体が辛いものになってしまう可能性があります。
いも類は炭水化物が多いので注意

ダイエットのおすすめ食材に野菜類を上げましたが、野菜類の中でもいも類には注意が必要です。
野菜類の中でもいも類は、血糖値を上げる炭水化物量が多い特徴があります。
炭水化物は血糖値を上げやすいはたらきがあるので、脂肪やたんぱく質に比べて身体に脂肪がつきやすいです。
フライドポテトやポテトチップスなどは炭水化物に加えて、大量の油分を摂取することになるので特に注意が必要です。

しかし、イモ類のなかでもこんにゃく芋から作られたこんにゃくは低カロリーなので積極的に食べたい食材になります。
ダイエットを成功させる運動のポイント

運動には、ウォーキングやランニングのような「有酸素運動」と、筋トレのように瞬発的に筋肉を使う「無酸素運動」があります。
効率よく痩せるためには、どちらか1つではなく、この2つの運動を組み合わせることが重要です。
こちらでは、なぜ重要なのか、どのように組み合わせていくとよいのかについて解説します。
有酸素運動で脂肪燃焼

ジョギングやウォーキング、水泳などのように運動負荷が比較的軽い動作を持続して行う際、身体では主に体脂肪がエネルギー源として使用されます。
そのため、「有酸素運動」は脂肪を燃やす運動とされています。
脂肪燃焼効果を期待して有酸素運動をする場合は、少しきついと感じる中等度の運動を20分以上続けるとよいでしょう。
20分続けるのがつらい場合は、少ない時間からスタートして徐々に時間を増やすようにしてください。
もちろん、有酸素運動は短時間でも脂肪燃焼効果が期待できます。
しかし、より効率良くダイエットするためには、20分以上継続するのがおすすめです。
運動を始めると、まずは血中を流れる脂肪がエネルギーとして消費されますが、20分ほどすると血中の脂肪がなくなり、体脂肪の分解が始まるとされています。(参照:厚生労働省「身体活動・運動 エアロビクス」 e-ヘルスネット)
したがって、ダイエットには20分以上の運動が効果的なのです。
※20分という時間については諸説あり、50分かかるとする専門家もいます。
ただし、がんばりすぎは禁物です。
息が上がるほどの強度で運動を続けると無酸素状態となり、十分な脂肪燃焼効果が期待できなくなります。
有酸素運動のコツ

代表的な有酸素運動のコツを、いくつか紹介します。
ジョギング

ジョギングは誰でも気軽に始められるうえにダイエット効果も高い、有酸素運動の代表格です。
消費カロリーは、体重50kgの人が1時間ジョギングして367.5kcal、同じ条件で運動目的のウォーキング(4.8メッツ)の場合は252kcalなので、短期間でダイエットをするならジョギングがおすすめです。
ジョギングで痩せるコツは、無理のない頻度で継続して、運動を習慣化することです。
最初は、短い距離を自分が走りやすいペースで走りましょう。
そして慣れてきたら、徐々に走る距離を伸ばすようにしてください。
さらに余裕が出てきたら、無理のない範囲でペースアップしましょう。
ウォーキング

ウォーキングはただ歩くのではなく、背中をまっすぐ伸ばし、腕をしっかり振って歩くことがコツです。
足は、かかとから着地して足の裏全体で体重を支え、最後はつま先で地面を押すようにして動かします。
少し重めのウォーキングシューズを履くと、振り子運動でスムーズに足を運べるでしょう。
水泳

水中でしっかり身体を動かす水泳も、ジョギングと並んでダイエット効果が高い有酸素運動として知られています。
消費カロリーは体重50kgの人がゆっくり1時間泳いで、クロール(5.8メッツ)で304.5kcal、背泳ぎ(4.8メッツ)で252kcal、平泳ぎ(5.3メッツ)で278.25kcalです。
有酸素運動として水泳を取り入れる場合は、クロールや平泳ぎなど泳ぎやすく長時間続けやすい泳ぎ方を選ぶのがコツです。
泳ぐのが苦手な場合は、水中ウォーキングやスポーツクラブなどのアクアビクスに参加するのもおすすめです。
自分の泳力や体力に合わせ、30分〜1時間程度を目安に体を動かしましょう。
ボクササイズ

ボクササイズ(ボクシングエクササイズ)とは、ボクシングの動きにエクササイズの要素を取り入れたプログラムのことです。
そのダイエット効果の高さから、近年、女性の人気が高まっています。
ボクササイズのコツは、ケガをしない程度に力いっぱい打つ・蹴るの動作を繰り返すことです。
大量に汗をかくため、まめに水分をとりながら進めてください。
ダイエット効果を感じるには、週に2〜3回のペースで1ヶ月以上継続することをおすすめします。
ヨガ

激しい動きを伴わないヨガは、無酸素運動と思われがちですが、実は脂肪燃焼効果の高い有酸素運動の一つです。
ヨガを行なう際のポイントは、深く呼吸をしながら、一つひとつの筋肉を意識して丁寧にポーズをとることです。
また、継続することが重要ですので、起床後や就寝前など、時間を決めて毎日の習慣にできれば理想的です。
無酸素運動で基礎代謝を高める

短距離走やウエイトリフティング、筋トレなどの筋肉に強い負荷をかけて比較的短時間で行う「無酸素運動」は、有酸素運動のように運動中に脂肪燃焼をする比率は低いですが、速筋と呼ばれる筋肉が鍛えられます。
この速筋を鍛えることで、基礎代謝6を高める効果が期待できます。
つまり、この筋肉を鍛えて基礎代謝がアップすると、今までと同じ生活をしていてもカロリーの消費量が増えるため、痩せやすく太りにくい身体になります。
効率良く基礎代謝量をアップするためには、胸や背中、おしりや太ももなどの大きな筋肉を鍛えるのがおすすめです。
また、無酸素運動をすることで、アドレナリンや成長ホルモンなどの脂肪分解を促すホルモンが分泌されやすくなるため、その後の活動での脂肪燃焼が促進されるとも言われています。
そのため、筋トレ→ウォーキングなどの無酸素運動から有酸素運動の順序で組み合わせることで、効率よく効果的に体脂肪を燃焼させることができるのでおすすめです。
無酸素運動のコツ

無酸素運動は、1セット3分ほどで終えるのがコツです。
無酸素運動で筋肉をつけるためには、筋肉を休ませる期間が必要です。
理想のペースは2〜3日に1回ですが、十分に期間を空けられない場合は、前回の筋トレ時とは異なる部分を鍛えるようにしてください。
有酸素運動と無酸素運動の組み合わせ方とその消費カロリー

では、具体的にはどのように有酸素運動と無酸素運動を組み合わせていけば良いのでしょうか?
まず、筋トレを自分に合った負荷で行い、その後軽めのウォーキング・ランニング、水泳(水中ウォーキングなど)・バイクなどの有酸素運動を行います。
このときの有酸素運動は、頑張れば頑張るほど脂肪が燃えるかもしれないと、息が上がるほど強度を上げるのは控えましょう。
かえって無酸素状態となり、脂肪が燃えにくくなる可能性があります。
脂肪は、「ややきつい」と感じる中強度の運動において燃焼率が高まります。
10分ほど続けていると汗ばむほどの強度であることが目安です。
どのトレーニングが自分に合っているのかは、体重を減らしたい、筋肉量を増やしたいなど、目標によっても異なりますが、2011年に発表された「Concurrent training: A meta-analysis examining interference of aerobic and resistance exercises」という論文によると、筋トレとランニングを組み合わせた場合、最も体脂肪が減ったという結果が報告されています。
組み合わせ例
ストレッチ | 10分 | 2.3METs×55kg×10/60分×1.05=22.1kcal |
筋トレ | 休憩をとりながら30分(実質15分) | 6METs×55kg×15/60分×1.05=86.6kcal |
ランニング | 30分 | 8METs×55kg×30/60分×1.05=231kcal |
ストレッチ | 10分 | 2.3METs×55kg×10/60分×1.05=22.1kcal |
このときの消費カロリーは、361.8kcalになります。(55kg・女性の場合で計算)
強度や時間は、無理のないところから始めていきましょう。
ダイエット成功には食事制限も欠かせない

ダイエットに運動を取り入れる場合は、同時に食事内容も見直しましょう。
「METs」(メッツ)という運動の強度の単位を使った計算方法によると、体重50kgの人が1時間ジョギングしたときの消費カロリーは、7METs(ジョギング全般)×体重50kg×1h×1.05=367.5kcalと意外と低いことがわかります。
ちなみに身体活動量が普通以上の成人女性が1日に必要なエネルギー量は2000~2400kcal、成人男性は2400kcal~3000kcal、18~29歳の女性の基礎代謝量が1110kcal、男性が1520kcalなので、1日1時間ジョギングした程度では、消費カロリーより摂取カロリーの方が上回ってしまいます。
つまり、ダイエットを成功させるためには食事制限が欠かせません。
ダイエットを成功させる生活習慣のポイント

ダイエットのためにハードな運動をしようと思うと、嫌になって途中で挫折してしまいます。
ダイエットが続かないという方は、小さなことから無理なくできる方法を継続するのがおすすめです。
1.睡眠が結局一番大切
2.朝起きたら白湯を一杯
3.お風呂に浸かって代謝アップ
4.マイボトルを持ち歩く
5.寝る前に飲むならハーブティー
6.買い物の前に豆乳を一杯
7.姿勢を正す
8.ストレッチをする
9.ボディラインの出る部屋着を着る
10.自分の機嫌をとる
11.失敗しても気にしすぎない
12.食べ物を視界に入れない
13.毎日の食事を記録する
14.体重や体脂肪率、筋肉量を記録する
それぞれについて詳しく解説します。
睡眠が結局一番大切

睡眠不足の状態だと体脂肪を分解する「成長ホルモン」や、食欲抑制・代謝をつかさどる「レプチン」、食欲増進を促す「グレリン」などのホルモンのバランスがくずれてしまうため、痩せにくく太りやすい身体になります。
そのため、睡眠時間の短い人は、肥満傾向が強いという調査結果が出ています。
調査結果によると、睡眠時間が7時間以上の人に比べて5時間の人は50%、4時間未満の人は73%も肥満傾向が高くなるそうです。
そのため、1日に最低でも7時間の良質な睡眠をとることを目指しましょう。
朝起きたら白湯を一杯

朝起きたときに最初に口にするものは、50度程度の白湯がおすすめです。
朝は1日の中でも体温が低いため、寝ている間に冷えた胃腸を内側から温められます。
白湯によって消化機能が活発になるので、朝食で摂った栄養もスムーズに吸収されるでしょう。
急いでゴクゴク飲むのではなく10分位かけて一口ずつ飲むと、間も無く身体がポカポカしてくるのを実感できるはず。
お風呂に浸かって代謝アップ

シャワーだけで済まさず、しっかり湯船につかって深部体温を高めることで代謝がアップ。
じんわり汗をかく温度の40~42℃に20分程度入るのが理想です。
身体が温まることで睡眠の質が高まり、より痩せやすい状態に。
お風呂に浸かったまま深呼吸をプラスすることで、身体のめぐりがより促され、血行促進&発汗効果が期待できます。
入浴後は股関節周りなど、ストレッチやマッサージを取り入れると、より効果的です。
マイボトルを持ち歩く

水分が不足すると、栄養や酸素を細胞に届ける血液や、老廃物を回収するリンパ液の巡りが悪くなり、代謝も低下。
汗をかきにくくなったり便秘を引き起こす原因にもなるので、1日に最低でも1.5Lは水分をとる習慣を身につけましょう。
ポイントは喉が乾く前に飲むこと。
トイレの回数は1日8〜10回が目安です。
外に出かけている時間が長い人は、マイボトルの中に水を入れていつでも水分補給できるようにしましょう。
寝る前に飲むならハーブティー

寝る前についつい何かをつまんでしまう……という人はハーブティーに置き換えるのがおすすめ。
寝る前にしっかり身体を温めることで、寝つきを良くする効果もあります。
いろいろなハーブティーを用意して、毎晩の楽しみにしてもいいですね。
買い物の前に豆乳を一杯

お買い物前にお腹が空いていると、ついついお菓子に手が伸びてしまったりします。
そのため、買い物の前には、豆乳など、低カロリーかつ満足感のあるドリンクを飲むことで、食べ物に気を取られないようにするのがおすすめです。
姿勢を正す

姿勢は人それぞれ癖があり、よく使う筋肉とあまり使われない筋肉に分かれます。
アンバランスな状態は必要な筋肉を必要な時に動かせないので、その分代謝も下がってしまいます。
パソコン作業やスマホ操作が多く、猫背気味な人が普段から特に意識したいのが、腸腰筋や腹横筋といったお腹周りのインナーマッスルと脊柱起立筋群。
様々な筋肉が協力し合い姿勢を維持していますが、これらはトレーニングで強くするというよりも、普段の生活で使い続ける癖をつけて痩せる習慣に繋げましょう。
無意識になると姿勢は崩れるので、ふと気づいたときにはお腹周りにコルセットを巻いていることをイメージして姿勢を正してみてください。
ストレッチをする

ストレッチも立派な運動です。
運動する時間がなくても、寝る前のストレッチは欠かさないという素晴らしい習慣は、運動習慣と言い変えても過言ではありません。
ストレッチは筋肉の柔軟性を高めたり、関節の可動域を広げたりする重要な運動であり、疲労回復や姿勢矯正にも大きな役割を果たします。
つまり、ストレッチをしているだけでも身体が温まり、血流が良くなることで代謝はアップします。
関節の可動域が大きくなるということは、普段のトレーニングの効果も高くなり、姿勢が良くなるということは普段から動員する筋肉も増えます。
ストレッチも怠らずに継続すれば、痩せる習慣になります。
ボディラインの出る部屋着を着る

日常生活で身体のラインが出る部屋着を選ぶことも、痩せる意欲を失わないために効果的な方法です。
いつでもスタイルをチェックしやすいので自分への戒めになり、成果が出てきたときは小さな変化に気付きやすいメリットも。
外出時もボディラインを隠さないファッションが理想ですが、それが難しい方も部屋着なら気軽に取り入れやすいでしょう。
自分の機嫌をとる

何をしても痩せない方は、精神的なストレスによって「ホルモン」と「自律神経」のバランスが乱れている可能性があります。
女性ホルモンは脂肪を減らしたり、食欲を抑えたりと痩せる習慣にも大きく関わり、自律神経は身体の機能を正常に働かせてくれる大切な器官。
日常生活で対処できることは、今抱えているストレスに気付き、少しでも自分をリラックスさせて、ご機嫌でいられる時間を確保することです。
失敗しても気にしすぎない

つい運動をさぼってしまったり、甘いものに手がのびてしまったりしても、自分を責めすぎないのが大切。
ダイエット中に自分を責めすぎてしまうと、ダイエットに嫌なイメージがつき、続けづらくなってしまいます。
今日失敗したら、明日その失敗を防ぐにはどうすればよいかを考えましょう。
食べ物を視界に入れない

美味しそうな食べ物や自分の好物が目の前にあると、誰でも食べたくなってしまいます。
誘惑に負けないためには、初めから視界に入れないのが効果的です。
お菓子は目の付く所に置かないようにしましょう。
スーパーやコンビニにはできるだけ行かないようにする、雑誌やテレビなどで食べ物の特集を見ないようにするのもおすすめです。
頑張った自分にご褒美として、食べ物をプレゼントする方もいらっしゃるかもしれません。
ストレス発散のために多少は必要ですが、できれば食べ物以外にするのがおすすめです。
毎日の食事を記録する

1日に食べたものを書き留める人、特に食べながら食したものを書き留める人は、痩せやすく、その後の体重も維持しやすいという多くの研究結果が発表されています。
体重の増加が気になる人は、アプリを活用してみてください。
食事を管理するのに便利な上、1日に食べたものを改めてチェックすることで、自分の食生活における問題点や改善点を見つけることもできます。
体重や体脂肪率、筋肉量を記録する

結果を見える化することは何よりもモチベーションにつながります。
体重だけではなく、体脂肪率や筋肉量まで記録できると、ただ体重を落として痩せるだけではなく、健康的に美しく痩せることを意識できます。
ダイエットにNGな生活習慣

健康的に痩せるためには、食事や運動だけでなく生活習慣も気をつける必要があります。
なんとなく習慣化してしまっていることが痩せにくく太りやすい体質を作っている原因になってしまっているかもしれません。
1.お酒の飲みすぎ
2.休日に寝てばかりいる
3.朝食を食べない
4.すぐにコンビニやカフェに寄る
5.早食い
6.睡眠不足
7.便秘
8.貯め込み癖
それぞれについて詳しく解説します。
お酒の飲みすぎ

お酒は水のように飲めてしまいますが、お酒にもカロリーはあります。
飲みすぎるとおつまみではなく、アルコールでカロリーを過剰に摂取することになります。
また、肝機能はアルコール処理だけでなく、糖質やタンパク質、脂質の代謝などに深く関わっている臓器です。
肝機能が低下すると、むくみや代謝低下の原因にもなることが考えられます。
休日に寝てばかりいる

休日の過ごし方も見直してみましょう。
平日は、通勤や通学などで活動量もそれなりにある方も多いかもしれません。
しかし、休日はどこかに出かけたり、運動をしたりしなければ、運動量が確保できません。
意識的に身体を動かすように心がけてみましょう。
朝食を食べない

ハーバード大学などの研究者が、被験者を対象に“朝食をとるグループ”と“朝食を抜くグループ”に分け、昼食と夕食は同じものを食べてもらうという調査をしたことがあります。
すると、朝食を食べなかったグループは、食後の測定で体温があまり上がらず、熱を発散していない結果に。
これはエネルギーを消費しにくいモードになったと考えられる証拠です。
実際に研究を半月続けたら、朝食を抜いたグループは、体重の差を始め、コレステロール値も高くなっていたのです。
また、2004年度に6〜17歳の男女を対象に文部科学省が行った“体力・運動能力調査”によると、朝食を食べない人の方が明らかに筋肉の量が少なかったというデータもあります。
以上のことから、朝食を食べないことで、身体はエネルギーを消費しにくくなり、体重やコレステロール値の増加、筋肉量の低下に影響を与えることが分かります。
すぐにコンビニやカフェに寄る

通勤、通学、昼休みや帰宅途中などに、コンビニやカフェに寄ってしまう習慣のある人は多いのではないでしょうか。
買うつもりじゃなかったのに……と思いながらレジに持って行ってしまいたくなるのが恐ろしいところ。
絶対に必要な用事がない限り寄らないことが第一ですが、どうしてもコンビニに寄りたい時は、お菓子を買うならパッケージの表示をチェックして、食べるのは100キロカロリーまでにするなど制限を設けるようにしてみましょう。
さまざまな種類のドリンクの誘惑もありますが、迷わずノンカロリーのお茶や水、炭酸水を選ぶことを心がけてみてください。
カフェの場合は、砂糖の入っていない温かい飲み物を選び、胃を落ち着かせましょう。
カフェではスイーツを食べたくなってしまっても、一旦飲み物で胃が落ち着けば、食べずにやり過ごすことも案外簡単です。
早食い

一食にかける食事の時間を意識したことはありますか?
習慣的に早食いになっていないでしょうか?
食べる早さとBMI(肥満度の指標)には関係があるといわれています。(参照:厚生労働省、e-ヘルスネット 早食いと肥満の関係 -食べ物をよく「噛むこと」「噛めること」)
食事を始めてから血糖値が上がるまでに、約20分かかり、食事開始から20〜30分後にようやく満腹中枢に信号がいき、食欲抑制ホルモン(レプチン)も働き始めます。
つまり、20分以内に食事を終えてしまっている方は、必然的に食べ過ぎてしまっている可能性が高いのです。
早食いにならないために、よく噛んで食べることを意識しましょう。
そのために、食材も意識的に固めに茹でたり、雑穀や玄米を選んだりするなどの工夫をしてみてください。
睡眠不足

毎日の睡眠時間も実はダイエットとの関わりがあります。
忙しくてつい寝るのが遅くなってしまいがち、なんて方は要注意です。
眠らないと糖の代謝が低下して血糖値が上昇し、食欲抑制ホルモン「レプチン」が減る一方で、食欲増進の「グレリン」が増える傾向に。
2002年、米サンディエゴ大学の研究チームが女性63万6,095人を対象に調査した所、短時間睡眠の女性はBMI値(体格指数〈体重÷〔身長×身長〕〉)が高いという結果が出ました。
仕事などで昼夜逆転している場合は、起きる時間、寝る時間の一定のリズムを崩さないことも重要です。
便秘

便秘で老廃物が腸内にたまったままだと、有害物質が発生し、それを含んだドロドロの血液が体内を巡ります。
こうした質の悪い血液は脂肪に蓄積されやすいため、痩せにくく太りやすい身体になってしまいます。
血液の巡りも悪くなるので、冷えやむくみ、肌あれ、疲労、肩こり、腰痛、免疫力の低下など、さまざまな不調が起こり、外見も中身も老化を加速させます。
貯め込み癖

貯め込み癖のある人たちは、“とくに食べたくないけれど、安いから買う→賞味期限が近づいてきて、食べたくないけどもったいないから食べる”という悪循環に陥りがち。
実は、食べたいものを食べている人は、そんなに太っていないのです。
安いから買うという人は、お菓子やスイーツなどを“期間限定だから買い込む”という消費行動も起こしがちなので、注意しましょう。
まとめ

健康的に痩せるためには、健康的な生活を送ることから始まります。
無理のない減量目標を設定し、それをクリアするための食事・運動・生活習慣を見つけていきましょう。
まずは、本記事で紹介したポイントの中から現実的にできそうなことから実行してみてください。
継続のコツは、意識を持ち続けることです。
そのためにも、極端なダイエットではなく、無理のないやり方で取り組んでみてください。
- 体内合成が可能な脂質の一種です。肥満の原因の一つであるほか、体に悪いはたらきをする悪玉コレステロールの血中濃度を上げる主な要因でもあります。
- トランス脂肪酸は、工業由来のものとウシなどの反芻動物の胃の中で生成される天然由来のものに大別されます。飽和脂肪酸よりもコレステロール値を上げる原因であることが示唆されています。(参照:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」)特に身体に悪影響を及ぼすのは工業由来のものです。
- 「Glycemic Index」の略で、その食品を摂取したことによる血糖値の上がりやすさを示す指標です。摂取してから2時間後までの血糖を測ることで算出されています。
- 食事の後の代謝の増加のことです。食事を摂った後には体内に吸収された栄養素が分解され、その一部が体熱になることで消費されます。食事誘発性体熱産生は、座ってじっとしているときに消費されるカロリーの約10〜15%を占めています。
- 生命維持のために、何もせずじっとしている状態でも消費される必要最低限のカロリーのことです。基礎代謝量は筋肉量が多いほど大きくなる傾向にあります。
- 生命維持のために、何もせずじっとしている状態でも消費される必要最低限のカロリーのことです。基礎代謝量は筋肉量が多いほど大きくなる傾向にあります。
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